ドイツ・ハイデルベルク:ネッカー川に映る絶景の街、ハイデルベルク
ドイツ旅行3日目。
今日はボンから鉄道で、ネッカー川沿いの美しい大学町、ハイデルベルクに向かいます。
ハイデルベルクまでの特急電車は、ライン川に沿って走りますが、そのライン川沿いの眺めも観光の一つの目的となる有名な風景が連なる路線です。特にマインツからは古城街道に入り、お城や、伝説のローレライを見ることができます。
そんな電車の中は、3席ずつが向かい合う6人席が一ブロックをなすブロックごとに区切られていて、ゆったりとした席で車窓を楽しめるようにできています。実は我々はこの路線の車窓がそんなに有名であることを知らずただの移動だと思ってうとうとしたりしていたのですが、向かいに座っていたドイツ人のご夫婦がこの路線の車窓はすごいのよ!と教えてくれました。
ということで慌ててカメラにおさめた風景の一つ、伝説の岩山、ローレライ。
川の中にたたずむプファルツ城。
こちらは田畑の中にたたずむ古そうなお城。これも有名なのでしょうか、もっと勉強してくれば良かった。
その他にも色々なお城が見られました。古城好きな人、鉄道好きな人には、きっとたまらない路線なのだと思います。
ということでにわかで車窓を楽しんで、ハイデルベルク駅に到着。大きな都会的な駅です。
駅前の風景も整備されていてモダンです。
インフォメーションセンターが大きく、観光客が沢山いて、今まで行った2都市(デュッセルドルフとボン)とは違い、本格的な観光地に来たのだなと感じます。期待できそうです。
ハイデルベルク駅から観光の中心である旧市街までは少し距離があるので、バスかトラムで旧市街の玄関口であるビスマルク広場まで向かいます。ビスマルク広場は交通の要所で、ドイツの大衆デパートKaufhofなどがあり便利な場所です。
そして私が泊まったのは、そんなビスマルク広場の一角にあるブティックホテル、ホテルタンホイザーHotel Tannhauserです。
とてもリーズナブルなのに広くてお洒落で大当たりのホテルでした。
ただ一泊目に泊まったこの通りに面した部屋は騒音がかなりきつかったので、お願いし2泊目は奥側のお部屋に変えてもらったのですが(←クレーマー)、そのお部屋はとても静かでしかもスイートにアップグレードされていて文句なく素晴らしいお部屋でした。とても融通の利く家族経営っぽいホテルでした。
さて、いよいよハイデルベルクの街に繰り出します。
ハイデルベルクは、ライン川の支流であるネッカー川沿いに広がる古い街です。これは街の対岸の山道である「哲学の道」から見下ろした街の眺め。
大学街でもあり、保養地でもあるこの街は、ネッカー川の川の流れのように穏やかなときが流れる街です。
もっともこの時は他の街と同様にお祭りのときだったらしく、ビスマルク広場からメイン通りのハウプト通りに入るとこの人ごみでした。
お祭りの可愛い出店がいっぱい。
そしてこの街の建物はどれもカラフルでとても可愛らしいです。
ヴィヴィットなビンクの縁取りの博物館。
こちらは屋根のデコレーションがピンクの竜です。窓から赤い花を掲げるドイツ風の装飾も可愛らしさを増します。
ハイデルベルク大学もピンクの縁取り。目の前の大学広場でお祭りの催しをしています。
中世の生活を実演する出し物が多く出ていました。中世祭なのでしょうか。
ハイデルベルク大学はその一部が大学博物館になっていて、中に入って見学できるようになっています。
さすがドイツ最古の歴史ある大学。その講堂はスペクタキュラーでした。
また、大学博物館の目玉は学生牢。当時の大学は治外法権だったため、悪さをした学生が大学内の牢に投獄されていたのだそうです。
投獄された学生が牢屋に書いた落書きが、貴重な資料かつ展示物として保存されています。
さて大学を出て引き続きハウプト通りを通ってマルクト広場に向かいます。
途中のお店でKürbis likörという赤(オレンジ?)色のリキュールが可愛いボトルに詰められて売られていました。地元のお酒でしょうか。
市庁舎前のマルクト広場にやってきました。いい天気のなか広場のオープンカフェが賑わっています。
広場には大きな聖霊教会がそびえ立ちます。
その向かいは市庁舎。
そして市庁舎を横切ってコルンマルクトという広場に出ると正面奥にハイデルベルク城が見えてきます。いざハイデルベルク城へ向かいます。
ハイデルベルク城は山の上にあるので、入り口までケーブルカーで上ることができます。
お城まで登るとこのハイデルベルクの街の展望が迎えてくれます。
そして迫力のお城。13世紀頃からあるだけあり歴史を感じさせます。
美しいお城の中庭。お城の中では様々な展示を見ることができます。
中庭のこのふわふわの木とお城の色が調和していて風情があります。
お城のバルコニーからは、ハイデルベルクの街とネッカー側を一望できます。
ちなみに、このときお城のバルコニーで様々な国の国旗をまとった不思議な集団が不思議なダンスの練習をしていました。何だったのでしょう。
ともあれバルコニーからの眺望はいつまでも眺めていたくなるような素晴らしいお城でした。
お城の周辺も整備された公園のようになっていて、いつまででもひなたぼっこをしていられるような空間でした。
帰りは、お城の中庭から続く道を通って山を下りマルクト広場周辺まですぐにたどり着くことができました。そして広場からすぐのネッカー川に架かるカール・テオドール橋に向かいます。
マルクト広場からネッカー川に向かって歩いてすぐのカール・デオドール橋。
この橋の先には大きなコイン?を持った妙な生き物(ネコ?)の銅像があり、これに触ると金運が良くなるというような言い伝えがあるようで観光客がぺたぺた触っていました。
橋の周りは骨董市で賑わっていました。
恋が実るという学生同士の絵?で有名なハイデルベルクのチョコレート菓子屋さんもこの辺りにありました。
橋は観光客で大にぎわいでした。
橋の対岸からの眺めも綺麗でした。ハイデルベルク城と、聖霊教会が一望できます。
ちなみに、このカール・テオドール橋を渡った先にあるシュランゲン小道という上り道(我々は哲学者の道に登った帰りに下ってきたのですが)の途中にあったHotel Hirschgasseというホテルがとても可愛らしくて目を引きました。
私たちはこのホテルのレストランに立ち寄ってカフェをさせてもらっただけでしたが、レストランも素敵だったし、評判も良いホテルのようなので、もし今度ハイデルベルクにくることがあればぜひ泊まってみたいホテルです。
しかしこのネッカー川沿いは本当に気持ちが良いです。
たまにゆっくりボートや船が走っていますが、観光船の他、交通として橋と橋の間を各駅停車しているような船もあり、それに乗って周遊船気分も味わえるようです。
また、カール・テオドール橋(マルクト広場最寄り)とテオドール・ボイス橋(ビスマルク広場最寄り)の中間地点くらいの場所に、動かない船が常駐しておりそれはオープンカフェになっているので、船の上で川を眺めながらカフェ休憩ができました。
街で観光を楽しみ、ネッカー川付近でくつろげば、もう思い残すことはありません。
最後の夜は、ツム・ギュルデネン・シャーフZum güldenen schafという創業250年というドイツ郷土料理屋さんへ。
店内は神聖ローマ帝国時代をイメージさせるような装飾。
ドイツの伝統料理、シュマンケールプファンドルSchmankerlpfandlとハイデルベルクビールで乾杯!
でも豪勢に乾杯しているのは友人だけで、私は引き続き初日からの胃もたれを引きずっているため、今日もズッペン。でもお店名物の玉ねぎとネギのスープ、美味しかったです。
以上、絶景ショットが満載だったために長くなってしまいましたが、ハイデルベルクは、街自体がカラフルで城や大学など観光名所も豊富なほか、随所から街の絶景が見渡せ、ネッカー川付近でのんびりするとリゾート気分も味わえる、多彩な街でした。特に夕日に照らされた街とそれを映し出すネッカー川の眺めは最高です。ドイツに来るならぜひ訪れたい、風情のあるロマンチックな街だと思います。
さて次は、ノイシュヴァンシュタイン城を見にフュッセンに向かいますが、その途中でアウグスブルクにストップオーバーします。