ビーチリゾートとヨーロッパの旅行記

2013年から2015年にかけてビーチリゾートとヨーロッパを旅行しまくった海好き女の旅行記です。帰国後は主に日本の美ビーチを巡っています。

イタリア・ミラノ②:ばんぱく、ばんざい。ミラノEXPO2015

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ヴェネツィア発着のクルーズに乗るための中継都市として立ち寄ったミラノ。しかし、ドゥオーモ前の広場を始め、至る所に「EXPO」の看板がでかでかと貼ってあり景観を害しているなあと思っていました。EXPOといえば万国博覧会、通称万博。万博の印象といえば、日本ではその昔大阪で万博が開かれて岡本太郎氏により太陽の塔が建てられたこと、またその大阪万博浦沢直樹さんの漫画20世紀少年のキーワードになっていたことくらいしか認識がありません。そして万博にさしたる興味もないので、ミラノ2日目は近郊の有名な湖水リゾート、コモ湖にでも行こうかと思っていました。

 

しかし夜にホテルのテレビをつけると、昼に訪れたドゥオーモ前の広場での豪華な野外コンサートの様子が中継されていました。

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どうやら万博開幕前夜祭のセレモニーが行われているようです。何と今日は万博開幕前日だったのですね。

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舞台では明日からスカラ座でも公演が開始するプッチーニのオペラ「トゥーランドット」の「誰も寝てはならぬ」が奏でられていました。歌うのはイタリアを代表するテノール歌手、アンドレア・ボチェッリ。

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そして豪華な共演陣。中国のピアニスト、ランランも来ています。オケはミラノ・スカラ座の楽団だとか。

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何とも豪華絢爛な特別な夜が演出されていました。広場に残っていれば良かった。。そしてこんなにミラノが総力を上げて盛り上げているミラノ万博の開幕初日に偶然居合わせたというのはすごいことなのでは。。と気分が盛り上がり。

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「行こう!ミラノ万博へ!!」

テーマも「食」だというし美味しいものが食べられそう。

 

ということで、次の日、コモ湖の予定を変更して、地下鉄で行って参りました、ミラノ万博の会場へ。会場の最寄り駅は、地下鉄1号線でミラノ中央駅から35分のローフィエラRHO Fiera駅です。

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ローフィエラ駅に着くと、ありました、EXPO2015へ向かう出口。警備員も多く配置されています。しかしその割に人があまりいないような。。

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チケット売り場も閑散としています。混雑時用にロープで列の流れを作っていますが全く無意味。。

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開幕日だというのにさい先が思いやられる閑散ぶりです。ミラノ万博なんて私も昨日まで知らなかったし、広告が足りないのかな?それともそもそもあまり万博に関心のある人がいないのかな?

ちなみに、万博の予習にと思って事前にネットで調べたところによると、地元ミラノでは、大学生らによる万博反対デモが起こったりしていたようです。その理由は、今回の万博は「食」がテーマなのですが、その内容が大企業中心の広告舞台のようになってしまっていて、地元に根ざした「食」がないがしろにされていること、また万博が地元に雇用機会を提供するどころかボランティアを雇って地元民を搾取していることなどが挙げられていました。

何やら曰く付きのミラノ万博。それで人も少ないのでしょうか。。

 

ともあれ、チケットは既にミラノ中央駅で購入済みだったので、そのまま持ち物検査場をくぐって、万博会場へと続く長い橋を通って会場へ向かいます。

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 会場が見えてきました。全長1キロメートル以上の会場です。

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会場に入場後まず始めに目にとまったのは、こちらの国連の展示。

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中に入ってみると、人類の原始的な漁業生活の再現映像から始まり

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色々な穀物を敷き詰めた壁と、食物をデザイナブルに描いた掛け軸の空間

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生態系?を表現したような生物たちの彫刻の間。

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そして食べ物関連項目の証券取引所の電光掲示板?のような空間。

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国連の展示ですよね。。お金がかかってそうなこのデザイナブルな展示たちによっていったい何を訴えたいのでしょうか。。

 

国連のデザイン性の高い展示に??と思いつつ、続いて各国の展示が連なるメイン通りに向かいます。

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テーマが「食」なのだから、さぞや各国の食べ物の出店などで賑わっているのだろう。。とお腹をすかして楽しみにしていましたが、食べ物の出店など全く見当たりません。道にあるのは有志による(と推定)このダンスショーとか

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足長ピエロさんたちとか

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あとはひたすら、各国の展示建物です。

こちらは中国。中国っぽさが出ています。

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韓国。民族衣装を着た人たちもいます。

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タイ。アジア勢はそれぞれ自国らしさを出した思い思いの展示建物でした。

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こちらは派手なエクアドル

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同じく派手に南国植物に囲まれたコロンビア。南米勢は派手好きです。

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ブラジルの展示はなぜか植物の植木の上に大きな縄の編み目が貼られてトランポリン状態になっているもの。登ってみましたが楽しいトランポリンでした。何だか良く分からないけど楽しい、これも南米っぽいです。

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そして最もハコに気合いが入っていたのは中東陣。このクウェートは奇抜でデザイナブルでひときわ目を引きました。

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アラブ首長国連邦。展示に入ってみましたが、嵐の中空をさまようようなダイナミックな映像の世界に巻き込まれる、という感じの5分くらいで終わるものでしたが迫力がありました。食とは何の関係が?という気もしましたが。。

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こちらはカタール。これは豪華なだけでなく少し民族色が出ています。

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周辺にはアラブの正装をした男性陣も徘徊しており雰囲気が出ていました。

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アジア勢や中東勢はかなり気合いをいれた展示建物でしたが、それに比べてヨーロッパ勢はやややる気なし?こちらは屋台骨だけのような木の家のスペイン。

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我が国オランダに至っては、「建物」すら無しの出店の集合体のような「空間」。でもパンケーキの出店が出ていたのはポイント高いです。求めていたのはそういう自国特有の「食」のはず。さすが我がオランダ、地味に的を射ています。

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一方、失礼ながらあまり自国の伝統的食文化というものが想像できないアメリカさまは。。

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メイン展示がオバマ大統領の演説映像!確かにアメリカっぽいです。ずるい。。

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さて、続いては、いよいよ我らが日本の展示にやってきました。立派な展示をしてくれているでしょうか、どきどき。門構えはカラフルな酒樽です。

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そして、展示コーナーのオープニングセレモニーのテープカットを担当するのは、着物を着たキティちゃん。これは外人受けしそうです。キティちゃんは本当に大人気ですからね。。つかみはオッケー。

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しかも日本館の展示は大人気のようで、ただいまの待ち時間30分。

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しかしせっかく来たので頑張って並んで入館します。待っている間に「お弁当スタンプ」なるものを押して遊んでいる人たちも。日本館の各所にあるスタンプ押し場でスタンプを集めるとお弁当の絵が完成するのだそうです。すごい、日本っぽい。

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待つこと30分、いよいよ我々の入館の番です。日本館の展示案内は何と全部で50分もあるらしく、時間単位で区切られて展示ツアーがスタートします。

最初は富士山の絵に描かれた「生を知らず 死を知らず」の論語からスタート。って中国じゃないですか。。

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この絵、論語の言葉を残して次々と変わります。凝ってます。日本からテレビ局のカメラも潜入していました。

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そして次に通されたお部屋は睡蓮の池に囲まれたような空間。照明が様々な色に変化しとても幻想的でした。ここで既に展示のあまりの気合いの入り方にびびり。

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更に部屋を彩る光ががドラマティックに変化していきます。

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ついにはキンキラに輝く人の形をした動物達が舞い始めました。すごい・・・圧巻です。どんな最新の現代美術館に来たのかという感じです。

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もの凄い演出の部屋から出てきたと思ったら今度は食べ物が流れる滝。

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そして「もりぞう」による生態系の説明。アニミズムに和食に「キャラ」に、日本らしいものはフル活用です。

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かと思えば、斜めになった部屋で、不思議な遠近感の食卓の展示。しゃれてますねえ。

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そして、この後は、最後のクライマックス。撮影禁止の大きなホールに通されて、「バーチャルレストランで学ぶお箸の使い方」。立派なレストランのテーブル席のようなところにそれぞれ着席し、劇団四季のようなハイテンションの日本人お姉さんとイタリア人お兄さんの司会のもと、テーブルの各画面にある春夏秋冬のフルコースをお箸で選択してマイレシピをいただくというバーチャルレストラン。最後は司会のお姉さんお兄さんとともに役者達が歌って踊って「和!」のハーモニー。もう、気合いが入りすぎていて口があんぐり、というレベル。いや、すごかったです。日本、存分にアピールできたと思います。

 

50分に及ぶ強烈な展示見学が終わると、日本食レストランに出ます。しかし、もの凄い行列(主にイタリア中(ヨーロッパ中?)から集まったと思われる日本人が大半)のため、ここの利用はあきらめました。

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ちなみに、出店されていたレストランは、和食レストランの他、ココ壱やモスバーガーのライスバーガーなど。まあ確かにこれらが日本でも人気ですから、日本代表として出店されてもおかしくないです。

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それにしても、日本館はちゃんと和食レストランを用意してくれていて立派ですが、他の会場を見渡しても、食の祭典だというのに自国の伝統料理の出店などがほとんどなく、それどころかマクドナルドなどのグローバルチェーン店ばかりが各国の展示に紛れて出店されています。そして他に食べるところもないからか、人々がマクドナルドにひしめき合っています。我々も、しょうがなくイタリア(せめてイタリア)のチェーン店のパニーニャを昼食にしました。これは確かに、ミラノの学生が「大企業のための万博になってしまっている」と抗議デモを起こしたというのもうなずける話かもしれません。

 

一見、華やかな万博。特に開幕日だからでしょう、軍機が常に周回してカラフルな飛行機雲を飛ばしていたり。

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岡本太郎氏を意識したかのような塔が建っていたりしますが

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実は、トイレもほとんどがまだ工事途中のような状況で使用可能な場所が少ないなど、不完全な万博会場でした。

しかも肝心の開催国のイタリアの展示に関しては、イタリア館の建物こそ立派ですが、オープンが間に合わず閉鎖状態の惨事。

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どうやらむしろ予定通り開幕できたことが奇跡のような、準備の進行が遅い状態だったようです。そういうこともあって、入場者も少ない状況だったのでしょうか。

 

9月まで開かれる万博の前途は多難そうな状況でしたが、我々はともかくも日本のびっくり気合いの入った展示を見れてとりあえず満足し、万博会場を後にしました。

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ということで、初の万博体験、しかもミラノでの記念すべき開幕日体験、なかなか考えさせられることが多くて面白かったです。

「食」がテーマといいながら、各国の展示は「ハコ」の豪華さや建物内で見せるデジタル映像などのエンターテイメント性に多大な投資をしていて(国連までもが)、肝心の「食」については日本のように標語的にでも関連づけていればマシな方で、ほとんどはあまり関係がない展示ばかりでした。 そのため、結局資金力の豊富な(かつやる気のある)中東の石油産出国や日本などの大国の展示は豪華な見栄えのするものになる一方、東南アジアなどあまり資金力のない国の展示が単なるお土産物屋みたいになってしまっていて人気もなく気の毒でした。まあある意味で世界の縮図のようでもありますが。。そして一方で、マクドナルドなどの「食」の大企業が多量に出店し人を集めている。日本の展示もJAが主催して外食チェーン店企業と組んで企画したものだったようですし。まあ、そういうスポンサーのおかげで万博が成り立っているのでしょうが。

これでは、確かにイタリアのようなスローフード先進国の大都市ミラノの学生達が抗議運動を起こすのも無理からぬものです。私も「食」がテーマというからには、それぞれの国の伝統料理が並んでいるものだと思っていました。。(←主に食い意地)。

まあしかし、万博というのがそもそもそういうものなのかもしれません。浦沢直樹さんの漫画、20世紀少年で、世界を動かす悪の親玉となった主人公の小学校時代の「ともだち」が、大阪で開かれた「ばんぱく」に行くことにこだわっていたことが、その悪の親玉の虚栄心のしょうもなさを表す一つのエピソードとして印象的に登場していましたが、漫画で用いられた「ばんぱく、ばんざい。」の言葉の意味が、よくわかった気がしました。

 

さて、とは言っても華やかな場所は魅力的なものです。次は、オペラの殿堂、ミラノ・スカラ座体験記です。

イタリア・ミラノ①:芸術に美食、洗練された商業都市ミラノ

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「ミラノはただの大都市で、イタリアの中ではあまり見所がないよ」と聞くことが多かったミラノ。そのため今まで旅の目的地に選ぶことはありませんでした。しかし今回、後の記事で述べるとおり日本から来る友達とヴェネツィア発着のクルーズに乗ることになり、そのための集合都市としてミラノを選ぶことにしました。ミラノは私が住んでいる街の最寄り空港をはじめヨーロッパ中から頻繁に飛行機が出ているうえ、日本からのアリタリアの直行便も毎日運行されていて値段も安く、集合地点としてもってこいの場所なのです。

ということで、ついでにミラノ観光へ。この中継都市のつもりだったミラノ、どうやら最高のタイミングで訪れたようで、想像以上のサプライズ滞在となるのでした。

 

行きは我が街オランダ・ナイメーヘンからミニシャトルバスで40分足らずのドイツ・デュッセルドルフヴィーツェ空港を利用。こういう小さな空港だと、出発ゲートで行き先であるミラノ・ベルガモ空港からミラノ中央駅までのバスのチケットを売っていたりして楽です。

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そして格安航空ライアンエアーで、ミラノのライアンエアー拠点であるミラノ・ベルガモMilano Bergamo空港へ。飛行時間は1時間半。近い。

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ミラノには主要空港のミラノ・マルペンサ空港、ミラノ・リテーナ空港、そしてこのベベルガモ空港の3つがあるようですが、ベルガモ空港はマルペンサ空港とミラノ中心までの距離はほぼ同じなのにより小さい空港なのでさっさとバスに乗り継いですぐにミラノ中心まで行けて便利です。ただし、帰りの出発ゲートは大変込み合うので往路は余裕を持って行った方がいいです。

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既に購入済みのチケットで空港出口前に並んでいるミラノ中心行きのバスに乗り、1時間弱でミラノ中央駅前に到着。

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このミラノ中央駅は、大きくて立派でお店も沢山入っており、観光対象としても満足できるような駅でした。

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そして宿泊先に選んだのは、ミラノ中央駅の目の前にそびえ立つ、ビジネスマン御用達という4つ星ホテル、ホテルミケランジェロ

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ドゥオーモなどがある観光の中心から少し離れたミラノ中央駅付近のホテルは比較的リーズナブル、ということだったので狭いビジネスホテルを想像していたのですが、結構広くて静かで(←重要)、家具類もどことなくお洒落で品が良く、快適でした。

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何よりよかったのがこのジェットバス付きのバスタブ。旅の疲れが癒されました。

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その他、バスローブやスリッパも備え付けられていて、今までのヨーロッパ旅行では5つ星ホテルでもあるかないかの設備ばかりだったので、早くもミラノという都市の洗練具合を垣間見た気がしました。あと枕元に置いてあるジェリーのお菓子がすごく美味しかった。このホテルミケランジェロ、ハード面は完璧で、おすすめです。フロントの対応は悪いですが、コスパを考えると全く受け入れられます。

 

さて、ホテルで無事友人とも再会を果たし、ミラノ中央駅から地下鉄でドゥオーモ駅へ。ミラノと言えばこれ、有名なゴシック建築の大傑作、ドゥオーモ。どーん。

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ん?でも何やらドゥオーモ前の広場にコンサート会場みたいなものが派手に陣取っていてドゥオーモの全体像を遮っています。。EXPO?

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どうやらミラノ、ミラノ万博Expoが開催中(行った日はまさに開催日前日)だったようで、どこもかしこもEXPO関連の広告ばかり。リフトが工事中のため頑張って徒歩で上ったドゥオーモの頂上もこの通り何かの垂れ幕が。

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ドゥオーモ頂上から眺めるドゥオーモ広場。後からわかったところではこのコンサート会場はEXPOの前夜祭の準備だったのでした。これらを見ていたときはEXPO関連の準備がミラノの景観を害しているようにしか見えませんでしたが、後からちゃっかりEXPOを満喫してしまったことについては次回に。

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ドゥオーモの頂上からのミラノの街の眺めはなかなか美しいです。

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近代的なビル街もあるようですね。

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さて続いては、これもミラノを代表するアーケード、ガッレリアを通過します。こちらも見事です。

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アーケードを抜けると、オペラの殿堂、ミラノ・スカラ座が。ここの鑑賞記についてはまた後の記事で詳しく。

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スカラ座の横のブレラ通りに通じる道をまっすぐに進むと、ミラノを代表する絵画館、ブララ絵画館にたどり着きます。

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門をくぐると、ナポレオンの銅像を中心とする中庭。

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この絵画館は宗教画が豊富な絵画館で展示の仕方も華麗でした。その中で、宗教画に負けず迫力があったのがこちら、ミラノを代表する絵画『第四階級』・・・の前身となったという絵。

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『第四階級』自体は1990年代美術館にあり時間がなくて行けませんでしたが、その片鱗を見ました。ちなみに館内にはあちこちに小学生の群れがいて先生に絵画の説明を受けていました。小さい頃からこうして美術作品に触れて育っているんですね。

 

そして、ミラノにある絵画で史上最大に有名な絵といえば、レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』。実はミラノに来ることを決めるまで『最後の晩餐』がミラノにあることを知りませんでしたが、それがあるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会では15分刻みで『最後の晩餐』の見学を遂行しており、その見学の予約は予約開始と同時に埋まってしまうような人気ぶりなのだとか。

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しかし幸運にも、直前にキャンセルが出たのか、インターネット上で空きを発見し、夜の時間帯に申し込むことができました。(ミラノの予約関連は、スカラ座にしろこちらにしろ、キャンセル料を支払ってキャンセル可能だという仕組みが特徴的です。)

館内は撮影禁止でしたが、数十年に渡る修復作業を終えて本来の姿を取り戻したという『最後の晩餐』、世界史の教科書で見たりするものよりも本物はとても温かみのある色合いででも奥行き深く、近くから見ても遠くから見ても深みのあるものでした。この1枚のためにミラノに観光客が殺到しているというのがすごいですが、それだけの絵なんだろうということが素人目にも実感できました。

 

ミラノはこの他にも多くの美術館や歴史的観光地がありますが、ミラノのもう一つの醍醐味はなんといってもイタリア最大の商業都市の洗練されたショッピングや、行き行く人のファッションや、美食を楽しむことだと思います。

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ニースで食べた濃厚ジェラート、「Amorino」がドゥオーモ広場前のガッレリアにあったのでトライ。ピスタチオがやっぱり超濃厚で美味。

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ドゥオーモ前のデパート「リナシェンテ」には洋服から日用品までお洒落なものが何でもあり、フードフロアではお土産にぴったりな高給食材の取り揃えが充実。チョコレートのお菓子のディスプレイのハイヒールが可愛らしい。

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ミラノといえばカツレツ、子牛のミラノ風煮込みオッソ・ブーコ、そしてサフラン風味のリゾットなどです。

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これはガッレリアにあった観光客用のようなレストランで、スカラ座鑑賞の夜(→後述)にかっ込んだ下調べもしていない所でしたが、それでもリーズナブルでまずまずのお味でした。

 

滞在中最も感動したのは、中央駅から徒歩10分ほどのところにある、イル パイオーロ Il Paioloというレストランのディナー。

http://www.ristorantemilano-ilpaiolo.it/Paiolo/index.php?idPage=0&lang=JA

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めちゃくちゃ美味しかったです。特にアサリとカラスミのパスタとサフランリゾット。コクがある。イタリアで初めて、日本のイタリアンより美味しいイタリアンに出会えました。

また、宿泊したホテル・ミケランジェロのレストランも(人はあまりいないのですが)普通にパスタがとても美味しくて驚きました。駅前のビジネスホテルのレストランも普通に美味しいとは、ミラノは基本的に外食のレベルが高いんだろうなあと思いました。パスタも他の多くのイタリアの観光都市で食べたもちっとした素材そのまま、という感じのパスタではなく、きちんとアルデンテでソースも凝っていて。。という都会的な感じのパスタなのですね。それがやはり大都市の洗練なのでしょうか。

 

ということで、ミラノは、「ただの大都会」なんてとんでもない、お洒落で美味しくて全てがどことなく洗練されている、さすがイタリア一の商業都市だと思いました。そして更に私たちが行ったときは、ミラノ万博開幕日、スカラ座シーズン入りというスペシャルな時期でして、次回、次々回はそれらについて綴って行きます。 

ベルギー・ブリュッセル:グラン・プラスとEU本部、国際都市ブリュッセル

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何度か通過はしたものの本格的に訪れたことはなかったベルギーの首都、ブリュッセル。「ブルージュと違ってブリュッセルはごちゃごちゃした都市でぱっとしない」という話をちらほら聞いておりこのまま行かないままかと思っていたところ、南米の友人が仕事ではるばるブリュッセルにやってくるというお知らせが届きました。南米の友人と会うのにオランダとベルギーなんて距離はないも同然、ということで、友人に会いにブリュッセルへ行くことになり、ついでに観光してきました。

 

オランダから電車を乗継いで、ブリュッセル中央駅へ到着。

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駅名にBRUXELLES CENTRALとBRUSSEL CENTRAALという2つの綴りが併記されていますが、これは前者がフランス語、後者がフラマン語オランダ語)だそうです。ベルギーは他言語国家で、特にフランス語圏とフラマン語圏の対立は繊細な問題なので、公共の表示やアナウンスは必ず2言語をどちらも併用し、場合によっては読み上げ順も毎日交代制で変えて不平等を生じさせないようにするという徹底した配慮がされているそうです。大変ですね。。

 

駅を出てまず目に入るのは正面に建つヒルトンホテル。ここを利用したらさぞ便利でしょう。

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駅の東側はとても広々とて整備された近代的な空間が広がります。「ごちゃごちゃしてぱっとしない」と聞いていたイメージと違います。

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ベルギーらしいギルド館のような建物も大通りに連なるかと思えば

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モダンに整備された文教地区も立派です。

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特にこの王立図書館前のお庭。

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カラフルな花で埋め尽くされた美しい空間でした。

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さて、まず向かったのは王立美術館があるロワイヤル広場です。広場正面には聖ヤコブ教会。

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まず最初に、予約していた王立美術館内にあるマグリット美術館に入館。

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ベルギーの王立美術館の仕組みはややこしいのですが、王立美術館には古典美術部門、近代美術部門、その時期の特別展示、及び王立美術館から独立したマグリット美術館の3〜4つ(展示が近代美術部門または古典美術部門に含まれている場合は3つ)があり、館内に入るにはそれぞれ別途チケットを買うか、全部門の共通チケットを買う必要があります。これらの部門のうち、マグリット美術館と、ものによっては特別展示は売り切れごめんの人気で、そのため共通チケット売り場(美術館内のチケット売り場は全部門共通)には長蛇の列ができます。これを避けるためには、事前予約チケットをネットで購入していく必要があるのですが、事前予約チケットには全部門共通チケットというのがないので、例えば人気で時間指定制のマグリット美術館のチケットだけを入手すると、マグリット美術館には専用の入り口から入ることができるのですが、その他の部門のチケットを買うためには結局王立美術館共通のチケット売り場に並ばなければならないのです。

部門のチケットを事前購入してしまえば高いですが一番楽に進めると思います。そうでなくても、時間指定制のマグリット美術館は、確実に入りたいのであればそれだけでもチケットを事前購入しておいた方がいいと思います。なお、事前購入チケットは印刷した方がベターですがしていなくてもメール等を見せればどうにか入れてもらってチケットを印刷してもらえます。

 

さて、チケットの仕組みに頭がこんがらがりながらも事前予約しておいたおかげで、指定時間にすんなりと入れたマグリット美術館。

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実はマグリットについてあまり詳しくなかったのですが、広告などで商業的な絵を描いていた人なんですね。青とグレーの色使いが面白かったですが、同時に開催されていたシャガール展の方に行けば良かったかな。。と少し後悔。

 

結局チケット売り場に並んで王立美術館の古典美術部門も見学しました。

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ブリューゲルなどのフランドル絵画の他、宗教画も豊富でした。こちらは綺麗な低地の都市の絵。昔のブリュッセルでしょうか?(←説明を見ずに適当に撮っている)

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館内の造りがパリのオルセー美術館に似ているベルギー王立美術館でした。

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マグリット美術館がやたらと人気でそれにだけ寄ってベルギーを去る人もいるようですが、美術館に来るならこちらの古典美術部門は必見ではないかと思われる立派なものでした。

 

さて、美術館鑑賞を終えたら、グラン・プラス側の街の中心に向かいます。

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ベルギーの老舗チョコ屋さん、ノイハウスNeuhaus。オランダで知り合ったブリュッセル出身の友人も、帰省した後のお土産にはここのチョコを買ってきてくれますから、ベルギー人にとってもベルギーを代表するチョコ屋さんのようです。甘くて昔ながらのチョコと言う感じですが、その友人曰くそれが伝統的で良いのだそうです。

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ショッピングアーケード、ギャルリー・サン・チュベールGalarie St. Hubert。

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壮観なガッレリアです。

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アーケード内にはお馴染みのピエール・マルコリーニも。日本で買うよりだいぶ割安だったのでついつい購入しました。伝統の甘いチョコも良いですが、こういう新興のビターなブランドチョコにはやっぱり心躍らされてしまいます。

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アーケードを途中で曲がるとレストランがひしめき合うイロ・サクレ地区の小道に出ます。

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この通りにあるシュ・レオンChez Leonというムール貝で有名なベルギー料理の老舗でランチをしました。今やベルギーだけでなくフランスなどでもチェーン店を持つ人気店だそうです。

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奮発してブイヤベースを注文。美味しかったです。。鍋一杯にもられたふんだんの新鮮な魚介と旨味の効いたスープをお皿に注いでチーズをたらしてパンを付けて。。思い出しても舌がとろけます。ボリューミーなので二人で1つでもいいかもしれません。

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さて、続いては、いよいよブリュッセルの目玉、街の中心の大広場、グラン・プラスへ。おお、これは。。

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もの凄く美しい建物たちが、もの凄く広い広場を囲んでいます。

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まず目を引くのは大きなゴシック様式の市庁舎。

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深い灰色と繊細な装飾が重厚感を出す「王の家」。

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金色の装飾が華やかなブラバン公爵の家。

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ここの地下に入っているケルデルク't Kelderkeというレストランのベルギー料理、とっても美味しかったです。お隣になった旅行中の日本人ともお友達になれました。

 

改装工事中の建物にもきちんと広場にふさわしい建物の絵が貼られています。

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ユーゴーグラン・プラスを「世界で最も美しい広場」と称したそうですが、確かにヨーロッパの広場を色々と見てきましたがこんなに美しい広場は見たことがありません。

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ちなみに、旅の目的だった南米の友達とは、グラン・プラス沿いのル・ロワ・デスバーニュ Le Roy d'Espagneというカフェで待ち合わせていたのですが、待ち合わせ時間が来ても待てど暮らせど来ないこと3時間。。「私たちの時間感覚は日本人とは違うから勘弁してね♡」とは予め言われていましたが、それにしても遅い。。

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どうやら仕事の都合がつかずなかなか来れなかったようで、ようやく会えたのも夜のほんの一瞬でした。でもおかげさまでブリュッセルに来る気になれてこの素晴らしいグラン・プラスを長いこと眺めていられたので、良かったです。

 

ちなみに、グラン・プラスから少し入った道にダンドワDandoyというワッフルの有名店がありますが、とても美味しかったです。テイクインは(主に日本人で)混んでいるので、テイクアウトして食べることをお勧めします。カフェもテイクアウトできます。

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このダンドワを更に進むと、ブリュッセル名物小便小僧がひっそりと建っていました。

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ちなみに、イロ・サクレ地区に「小便少女」という像もあり、こちらは我も我もと人ごみの大人気でしたが、写真をアップしたら逮捕されてしまいそうな代物でした。。

 

グラン・プラスは夜もライトアップされて綺麗です。

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ブリュッセルは行かなくていいかな。。なんて思っていたのはとんでもない、この広場だけでも見に来る価値がありました。

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ちなみに今回利用したホテルは、ブリュッセル中央駅から地下鉄で5駅先のMontgomeryという駅にあるホテルだったのですが、地下鉄を利用してその綺麗さにびっくり。

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しかも駅のホームに下手な落書きのような絵が描かれてあったりして面白いんです。

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利用したのは、ホテルユーロスターモンゴメリーという5つ星ホテル。

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街の中心から遠くてもいいから安くて間違いのないところを、とのコンセプトで選んだホテルでしたが、その通り間違いがないという感じでした。5つ星ホテルは、もの凄く良くなくても間違いがない、という点で安心です。

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次の日は、地下鉄シューマンSchuman駅付近にあるEU本部を観光して帰りました。EU本部付近は、グラン・プラスとはうって変わってすっきりとしたモダンなビル街でした。

EU委員会。

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EU理事会。

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EU議会。

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EU議会の周りにはレオポルド公園という大きな池を擁する気持ちのいい公園があって、お散歩にもいい環境でした。

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ということで、ブリュッセル、「ごちゃごちゃしてぱっとしない」という前評判とは印象が大きく異なる、美しく快適な国際都市でした。ベルギーでもう一つ行ったことのある人気都市ブルージュと比べても、確かにあちらは全体としてひたすら美しい中世都市ではありますが、ブリュッセルにはピンポイントで比類なく美しいグラン・プラスがありますし、王立美術館を始め各種博物館も豊富だしEU本部のような国際機関も擁する大都市すから、ちょっとスケールが違うと思いました。なのでもしベルギーでどれか一つだけ都市に行くとしたら、やっぱりブリュッセルが良いんじゃないかなあと思います。

 

 

チェコ・プラハ②:おとぎの国、プラハで過ごす年末年始〜音楽・美食、お籠り編

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おとぎの国のようなプラハの街歩きは素晴らしかったですが、実は寒くて長時間耐えられるようなものではなく、今回の旅のメインはお籠りで楽しめる音楽や美食にありました。

ということで今回はプラハで過ごした音楽三昧の記録を綴って行きたいと思います。

 

プラハではとにかく年がら年中至る所でオペラ、バレエ、オーケストラ、室内楽など様々な音楽行事が開催されており、演目も誰もが聞いたことがあるようなスタンダードなものが多い上にとても値段が安いので、私のような一般人が気軽に音楽を楽しむことができます。私は下記のサイトなどでプラハのどこでいつ何のコンサートが行われているかをチェックし、全て予約して行きました。予約しなくてもふらっと入れる教会コンサートなどは多いと思いますが、オペラ座など有名どころは予約しておいた方が安心だと思います。

http://www.pragueexperience.com/opera_concerts/opera_concerts.asp

 

まずは、今回最もお世話になった、プラハ本駅からほど近い場所にある国立オペラ劇場。ホテルもここから近い場所、という条件で選びました。

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チェコにいるドイツ人がドイツ人のために造った、というオペラ座です。確かにハプスブルク風のクラシカルな華やかさでした。

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私はここで、オペラ「カルメン」、「蝶々夫人」、そしてバレエ「白鳥の湖」と3つの演目を見に3回通いました。席も端のボックス席から正面バルコニー席まで経験。やっぱり正面バルコニー席が一番見やすいですね。

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正直バレエはイマイチだったのですが、オペラは素晴らしかったです。特に日本が舞台のオペラ「蝶々夫人」はもう感動で最後は私を含め回りの女の人たちが皆号泣していました。演出も細部までこだわっていて、笑いもありとても面白かった。東欧の役者さんは小柄で黒髪・黒目なので、着物を着ると日本人になりきってしまうので、大河ドラマを見ているような完成度で、そこも良かったと思います。ただ、舞台の上の字幕の英語版を見ていると、「お上」が「O' God」、「坊主」が「Bonze」等と吹き出してしまう英訳があったのはご愛嬌。

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拍手喝采のフィナーレでした。

 

ちなみに、国立オペラ劇場の周辺は閑散としていてあまり気軽に入れるレストランなどがないのですが、私が泊まったホテルショパンから国立オペラ劇場までの行き道にあるこちらのシャーウッドSherwoodというバーのようなレストランは、夜遅くまでやっていて料理も美味しく大変助かる存在でした。

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チェコ料理らしいがっつりお肉とじゃがいも団子のような添え物の一皿、美味でした。

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続いては、国立オペラ劇場との対比で見ると面白い、モルダウ川沿いの国民劇場。

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こちらはハプスブルク支配に対抗して「チェコ語によるチェコ人のための舞台を」というスローガンでチェコ文化復興の象徴として建てられた劇場だそうです。内装もチェコ人芸術家達が手がけたそう。

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確かに天井などもどこか民族色のあるエキゾチックな作りです。

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しかし残念ながら、ここで見たバレエ「くるみ割り人形」はバレエというよりはパフォーマンスが激しい劇のようなちょっと期待とは違うものでした。毎年恒例の子供向けの「くるみ割り人形」で、「クリスマスキャロル」の物語とミックスされた特別なものらしいので、地元のクリスマスのお祭りの一部のようなものだったのかもしれません。値段も国立オペラ劇場の半額以下でした。

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ちなみにこの国民劇場の向かいには、モルダウ川に面した老舗カフェ「カフェ・スラヴィア」Cafe Slaviaがあります。

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カフェやケーキの他、チェコ料理の軽食も食べられます。軽食の味はまあまあ。

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さて、壮大な箱ものコンサートに続いては、教会やお城など至る所で静かに開かれている室内楽です。

まずはプラハ城内のロブコヴィツ宮殿で開かれていた室内楽コンサート。

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演奏する部屋の前にはなぜかベートーヴェンが静かに!と注意喚起。

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ピアノとフルート、ビオラの3者によるこじんまりとした三重奏でした。演目は有名なものが様々。

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ちなみに、このロブコヴィッツ宮殿に入っていたカフェのチェコ料理コースメニュー、侮れない美味しさでした。前菜のスープがクリーミィで最高。こういう観光地のレストランて観光客受けするちょうどいいものを用意するのがうまいのかもしれません。

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続いては、ユダヤ人地区にあるスペインシナゴークで開かれたコンサート。

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アラビア風の装飾の、エキゾチックな内装。ここで弦楽団とヴォーカルの女性が「エヴィータ」を含む有名曲を多数奏でてくれました。プラハ交響楽団のメンバーらしく、とても聴き応えがありました。

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天井の凝ったアラビア文様も見事。会場での音の響きも良かったです。

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スペインシナゴークで演奏を聴いた後は、向かいにあるコルコフナKolkovnaというチェコ料理レストランで夕食を取りました。

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豚肉の部分丸ごと焼きにナイフを突き刺したもの凄いメニューを頼んでしまった。。4分の1切れくらいしか食べきれませんでした。

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そして最後のコンサートは、カレル橋近くにあるクレメンティヌム内の鏡の礼拝堂前での弦楽四重奏。ヴィヴァルディの四季など。こちらは国民劇場のメンバーらしく、やはりレベルが高かったです。

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ちなみに、このクレメンティヌムの17時からの演奏についてはその一時間前のクレメンティヌムツアーにもセットで申し込むことができ、鏡の礼拝堂の他、図書の間や子午線観測室を見学した後、天文台からプラハの街のこの絶景を一望することができます。

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クレメンティヌムのコンサートの後は、近くのカジュアルレストラン、ウ・クニホヴニーU Knihovnyで夕食にしました。

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地元学生御用達というだけあり、安くてボリューミーでちょっと雑な感じの料理がでてきました。でもチェコ料理伝統のぎとぎと感がなくあっさりしていたので、チェコ料理続きでもたれ気味だった胃に優しいお店で満足でした。

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以上、プラハの音楽はどれも観光用の枠を超えたレベルの高いもので、寒い冬のお籠り娯楽に最適でした。

もっともプラハには音楽コンサート以外にも多くのお籠り娯楽があります。

例えばホテルショパンのすぐ近くにあったムハ美術館とか。

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ショップが建ち並ぶナ・プシーコピェ通りにある共産主義博物館とか。

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ちなみに、オランダで知り合ったチェコ人やハンガリー人の友人が、「私たちの世代のロシア人が何をした訳じゃないけど、私たちはロシアを許せないの。私たちの国をめちゃくちゃにしたのよ」と語気を強めて語っていました。やはり難しい歴史のようです。一方で、ハプスブルクについてどう思うか訪ねてみたら、「私たちの誇りよ」と言っていました。豪華な遺産の数々を残したハプスブルクについては、自分たちの歴史の一部となっているようでした。

 

プラハではお買い物もできます。ナ・プシーコピェ通りにあるショッピングセンター。

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まだクリスマス気分が抜けない華やかなショッピングセンターでした。

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ちょっと観光用っぽいけど美味しかったチェコ料理レストランの一つ、アールヌーヴォー様式の市民会館の地下に入っているプレゼニュスカー・レスタウラツェPlezenska Restaurance。

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雰囲気のある店内です。ここのお店はウェイターさんごと日本のガイドブックに乗っており、そのガイドブックを持って入ると、彼が載っているんだよ〜と言って担当のウェイターさんが同僚のその人を連れてきてくれたりと、日本人フレンドリーなお店でした。

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伝統のチェコ料理も沢山ありますが、ハヤシライスなど親しみやすい料理も多く、ここにくれば肉!肉!しいチェコ料理以外のほっとする料理も食べられると思います。

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そして更に食傷気味になったら、旧市街にあるこのカントリー・ライフCountry Lifeというベジタリアンカフェテリアでデトックスすると良いと思います。

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セルフサービスで選ぶ形式なので見た目に分かりやすくて選びやすいし、特にベジタリアンでない私でもどれも食べやすい味付けでした。

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ということで、冬のプラハは音楽三昧、お籠り三昧で過ごすのに向いているおとぎの街でした。食事はちょっと肉肉しすぎて味もこってりなので、ブダペストの料理の方が好きでしたが、音楽コンサートの種類の豊富さは随一だと思います。しかもどれも豪華絢爛な会場で、分かりやすい演目を、一流の音楽家達が演奏してくれているので、クラシックの導入に訪れるのにもいい街だと思いました。プラハで過ごす年末年始、お勧めです。

 

 

 

 

チェコ・プラハ①:おとぎの国、プラハで過ごす年末年始〜街並み編

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日本の家族達に「どうせもうすぐ帰国するんだから年末は帰ってこなくていい」といわれ、年末年始に帰る当てがなくなった私たち。しかし年末年始をオランダ・ナイメーヘンで過ごすのはあまりにも寂しすぎます。

去年は背伸びをしてウィーンにニューイヤーコンサートを聴きに行ったりしましたが、今年はもっとリラックスして過ごしたい。そこで思い立ったのが、町並みが可愛らしいことで有名で、ヨーロピアンの間でも大人気のチェコプラハでした。秋に行ったブダペストで聞いた音楽は素晴らしかったし、東欧はまた行きたい。しかも調べてみると、プラハでは年末年始でも至る所でオペラ、バレエ、オーケストラ、室内楽と音楽行事が目白押しであることが分かりました。

ということで今年の年末年始は、プラハで音楽三昧で過ごすことにしました。

 

クリスマス直後の街が動き始めたときを見計らって、オランダからプラハへ出発。ヨーロッパではクリスマスは皆休むので街の機能がストップしますが、年末年始は大体通常通り動いているのですね。

行きはアムステルダムスキポール空港から、格安航空イージージェットeasy jetでプラハへ。クリスマス用の派手な飾りが取れていないスキポール空港

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ちなみにこのイージージェットが3時間遅れの出発となり、夜の空港で永遠と待たされて辛かったです。2時間以上遅れると空港内の飲み物と軽食用チケットをもらえるらしく、それで飲食をして少し気が紛れましたが。

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この飛行機の遅れのせいで、プラハ空港に着いたときには夜中で空港シャトルバスも機能しておらず、数少ないタクシーを捕まえてどうにかホテルに着くことができました。夜の航空便は怖いですね。

ちなみに、プラハでは観光地などで待機しているタクシーに乗るととんでもない高額料金を要求されるので(一度やられてしまいました)、「AAA」というタクシーか「Fix」と書かれたタクシーのいずれかを探して乗るか、それらの電話番号を控えて電話で呼び出して乗った方がいいです。

 

さて、今回プラハの拠点にしたのは、プラハ中央駅の目の前にあるショパンホテルプラハシティ。

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狭くてぱっとしない部屋ですが、プラハは人気の街だからか結構ホテルが高いし空いておらず、駅前・オペラ座至近という好立地でぎりぎり不快じゃなくてアフォーダブルなところ、で探すとこんなのでも上出来な感じでした。ここで年末年始を1週間弱過ごす・・・ちょっと鬱になります。しかも寒いからあまり外に出たくないし。。

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ちなみにこの最初に通された部屋は、なんと隣の部屋と薄いドア一つでつながっていて隣人の一挙一動が聞こえるようなひどいお部屋でした。抗議したところ、ホテルの中でこの部屋だけが隣の部屋にコネクトされている家族部屋なんだそうです。そんなものを家族でもない客同士に割り振るなんてひどい。。猛抗議の末変えてもらった次の部屋は特に問題ありませんでした。114号室か116号室を割り当てられたら要注意です。

 

さて、出だしから色々と文句が重なってしまいましたが、ホテルはイマイチでもプラハの町並みは噂通りおとぎの国そのものでした。氷点下10度の凍るような寒さの日々だったので、極力外には出ず一日1〜2回の音楽イベントに合せてちょっと街を歩いただけではありましたが、それでも美しい町並みが見れたので、今回はその町並みを振り返って行きたいと思います(音楽関連施設は次回)。

 

まずはホテル周辺の町並みから。赤い屋根の建物とこじんまりした教会。何気ない町並みがすでにとても可愛らしいです。

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ちなみに同じ場所で雪が積もったある日の光景。赤い屋根が白い屋根に代わりますますおとぎの国のようです。寒い。でも可愛い。

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街にはトラムが走っていますが、旧市街地広場など街の中心は迂回して走っているので、ピンポイントの目的地がない限り歩いた方が便利です。寒いですが。

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徒然と歩いているとアラビア風?の派手な建物に出くわしたりもします。

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チェコには色々な様式の建物があることで有名らしいです。これはアールヌーヴォー様式の市民会館と火薬塔。

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この火薬塔から旧市街地広場を抜けてカルレ橋を渡ってプラハ城まで行く道は、歴代の王が戴冠パレードに使った「王の道」と言われるらしいです。そのルートで街を見て行きましょう。

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プラハの中心、旧市街広場。大きなクリスマスツリーがまだ残っています。

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未だにクリスマスマーケットで賑わう市場。中央にはチェコ宗教改革の先駆者でありチェコ人の誇りだという、ヤン・フスの銅像があります。火あぶり処刑されたことで有名なフスですね。

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広場の奥に建つ、二本の塔が目を引くティーン教会。ゴシック様式ルネサンス様式が混在しているのだとか。この広場を取り囲む建物にはその他バロック様式も含め様々な様式の建物が存在しているのだそうです。

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観光馬車も行き来しており、何とも華やかな旧市街広場でした。

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旧市街広場からカレル橋へと続く、お土産屋さんが並ぶ細いカレル通り。

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カレル橋はモルダウ川(チェコ語ではヴルタヴァ川というそうです)をプラハ城のある対岸に向けて架ける橋です。

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カレル橋の入り口には大きな黒い塔。

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橋周辺にはすごい人の数です。

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橋の上も人の渦です。絵描き屋さんやお土産露店も点在しています。

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橋からのモルダウ川の眺め。綺麗です。

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対岸にはプラハ城が見えます。

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カレル橋の欄干には30体の聖人像が並んでいるそうです。これはブロンズの十字架像。

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対岸のマラー・ストラナ塔に到着。

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塔を超えると、プラハ城の城下町、マラー・ストラナ地区が広がります。

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聖ミクラーシュ教会がそびえるマラー・ストラナ広場。

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マラー・ストラナ広場から新登城道と言われる階段を登るとプラハ城にたどり着く「王の道」のルートらしいのですが、我々は階段を避けて、緩やかな坂道を上って先にストラホフ修道院に行くことにします。

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開けた丘の上にひっそりそびえるストラホフ修道院。

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赤い屋根に緑の塔の、チェコらしい修道院です。

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この修道院が建つ丘からのプラハの街の眺めは絶景。

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この修道院で必見なのが、こちらの図書室、神学の間。優美に彫られた白い天井が圧巻です。

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そしてこちらも図書室、哲学の間。天井付近まで埋められた蔵書と見事な天井画。

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綺麗に装飾された昔の本なども展示されていて、大変見応えのある修道院でした。

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さて、ストラホフ修道院の可愛らしくも立派な門を出て、次はいよいよプラハ城を目指します。

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派手なトラムが走る道を横切って、お城に向かいます。

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お城に向かう途中にあるロレッタ教会。宮殿の一つかと思ったら教会なんですね。華やか。

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こちらの建物も何かわかりませんが縁取りが特徴的で立派です。

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さてお城の門にやってきました。

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「戦う巨人たち」という2対の彫刻に彩られたお城の門。両脇には衛兵もいます。

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門をくぐり中庭を抜けると、どんとそびえ立つのが聖ヴィート大聖堂

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大きすぎて写真に収まりきらない大聖堂です。

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離れてイジー広場の橋まで行くとお尻の方だけ全体像を撮ることができます。

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こちらは可愛らしいピンクの聖イジー教会。

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聖ヴィート大聖堂とその周りのイジー広場以外は、お城の敷地内はこちゃこちゃとした空間でした。

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お城の東側から敷地を出ると、旧登城道という地下鉄駅につながる下り坂に出ます。

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ここからはプラハの赤い屋根の家々の町並みを一望することができました。

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以上、「王の道」を軸におとぎの国のようなプラハの町並みを散策して参りました。プラハの建物はどれも凝っていてとても見応えがありました。

ちなみに、もし更に余裕がある人は、お城の下の地下鉄Malostranska駅からも行ける地下鉄Narlovo Namesti駅近くにある現代建築、「ダンシングハウス」を見に行ってみてもいいかもしれません。

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男女がダンスをしているような外観から「ダンシングハウス」というのだとか。1990年代に保険会社のオフィスとして建てられたそうですが、左側のガラス張りの偏った建物の窓には、大きく「For Rent」と書いており、入居者募集中のようでした。。そりゃ入居者はなかなか見つからないだろうなと思いました。

 

さて、次はプラハでの音楽三昧の日々を綴ります。

 

 

フランス・パリ:冬のパリで日本食三昧

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パリに駐在中の友人が家に泊めてくれるというので、週末にパリに行くことにしました。パリのホテルはとにかく高いので、宿代の心配がなくなると大変助かります。

ということで2泊3日のパリ旅行へ。といってもパリ在住の日本の友人達とだらだら過ごすのが目的の、特に観光予定も決めないお気楽旅行です。よっていつにもましてだらだらと書いていきたいと思います。

 

行きはオランダ・ナイメーヘンから鉄道の国内線、ベルギーへの国際線、及びTVG・タリスを乗り継いでパリ北駅へ。

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ブリュッセルからのタリス利用でしたが、ストライキが起きていて前の便が欠便になったらしく、我々が予約していた座席に前の便の人が座り込んでいて大変でした。「タリスの職員がどこでも座っていいといったんだ」といってどかない男性。そのせいで相方は終始立たされるはめに。他の席ではフランス人女性が気丈にけんかして座り込んでいた人をどかせて座っていましたが、確かによく考えるとその席を予約していたのは私たちなのだしそれくらいしてどかせるべきでした。

ということで、高額なのにさんざんな目に遭わされたタリス。ちなみに復路便は1等席だったので(なぜか2等席より安いという逆転現象が起きていた)食事が付いたのですが、その食事が信じられないほどまずくて冷たくて、タリスの印象は最低最悪になりました。

 

しかし気を取り直して、まずはオルセー美術館へ。夜に泊めてくれる友人と合流するまでここで時間をつぶします。

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広大で壮麗なオルセー館内。

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しかし鉄道の長旅で疲れきっていたので(特にタリスで不条理にずっと立たされていた相方は悲惨)、ほとんど最上階のカフェで休んで過ごすというもったいない過ごし方をしてしまいました。

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カフェ前の大きな時計がお洒落でした。

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夜に友人と合流し、おすすめのフレンチビストロに連れて行ってもらい、エッフェル塔の目の前というすごい場所にある友人宅へ。

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おかげで、夜に光るエッフェル塔やアレクサンドル3世橋を眺めなることができました。しかしこの日は疲れで爆睡。

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さて次の日。友人宅のありがたい和朝食をいただいた後、夜の焼き肉パーティーのための野菜を買いに、マルシェに向かってエッフェル塔界隈を散策します。

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朝靄の中そびえ立つエッフェル塔

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このエッフェル塔を背後に建つビールの泡のオブジェのようなものは、ダイアナ妃の没記念碑だそうです。この下のトンネルでダイアナ妃がお亡くなりになったのだとか。

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トンネル上の敷居にはダイアナ妃を哀悼する落書きメッセージが沢山書かれていました。

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そしてマルシェ(プレジダン・ウィルソンの市場と思われる)に到着。新鮮そうな野菜を大量購入です。

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見たことのない海産物も売っていました。鳥なども丸ごと吊るされていた。

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市場沿いにあったガリエラ美術館。モードの歴史やコスチュームの美術館なんだそうです。

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こちらは何やら自然史博物館などが入った複合施設のよう。

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様々な入場チケットが売られていました。日本のガイドには載っていないようですが、ここの自然史博物館はなかなか大きいそうです。

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さて一度友人宅に帰ってマルシェで買った野菜を置き、だらだらして、お昼ご飯を食べに地下鉄で最寄り駅の一つからパリの日本人街と言われる辺りへ向かいます。

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向かったお店はこちら、その名も「あつあつAtsu Atsu」。

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じゃん!たこ焼きとお好み焼きのお店です。

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たこ焼きが大好きな私。オランダに来て以降全くありつくことができずにいたので、パリの友達に是非にとお願いして連れて行ってもらいました。さすが美食の国、レベルの高いたこ焼きでした。久しぶりに食で味わう充実感。。

 

この界隈は本当に日本人街のようです。寿司屋、カラオケ屋。

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お弁当屋。

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ラーメン屋。なんとこの「どさん子」屋さんは創業昭和36年だそうです。

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ヨーロッパの日本食の大多数、少なくともオランダの田舎にあるような日本食は日本食とは名ばかりのよくわからないアジア料理のお店なのですが、このパリの界隈の日本食屋さんは多くが日本人経営の本格派なのだろうなあという感じがしました。

 

さらに日本のコミック専門店もありました。覗いたところ、普通に日本の現在にキャッチアップしているレベルの高さとマニアックさ。さすがパリです。

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少し歩いたところにはオペラ座がありました。時間があれば何か見てみたかったです。

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さて、ここで私はパリ在住のもう一人の女友達と二人でガールズトークをすべく、一人待ち合わせ場所のサン・ジェルマン・デ・プレ界隈まで徒歩で向かいます。

途中、ルーブル美術館を通過。

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ルーブル敷地内のカルーゼル凱旋門。ルーブルの広大な敷地は気持ちがいいです。

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大きなカルーゼル橋からのルーブル美術館の眺め。大きな美術館です。

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セーヌ川沿いに並ぶ絵画の露店。パリらしい光景です。

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さて待ち合わせ場所のサン・ジェルマン・デ・プレ教会前に到着。以前一緒にブダペスト旅行をした友達と再会を果たします。

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しかし再会後最初に向かったのは教会近くのこのドラッグストア。友人曰く、パリには日本のような安売りのドラッグストアというのがあまりなくて貴重なため、この界隈に来たら必ず立ち寄るのだとか。

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どうやらパリジェンヌは皆友人と同じことを考えているようで店内は大混雑でした。私もいつもなぜかイギリスから取り寄せているフランス製の美容液を3割引価格で購入。

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狩りをして満足した後は、有名な老舗カフェ、レ・ドゥー・マゴへ。お昼にたこ焼きを食べたと友人に伝えたら、「パリにきてそんなものを。。」とすっかり同情されてしまい、パリジェンヌの威信にかけて素敵なカフェに連れてきてくれました。

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有名店らしく大混雑の店内。

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カフェラテとケーキを注文。温かいコーヒーとミルクが別々にたっぷり運ばれて、注ぎながら何杯も飲めて幸せ。。ケーキもおいしい。。ちゃんとしたカフェって、雰囲気だけでなく美味しいものなんですね。

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さてその友人も連れて、夜は泊めてもらっている友人宅で日本人が集まって盛大に焼き肉パーティー。焼き肉用のお肉はパリの普通のスーパーには売っていないので、日本食スーパーで特別に仕入れてくれたのだとか。

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久々の焼き肉、焼き肉のたれ、日本語トーク、にお腹も心も大満足の夜でした。

 

そしてパリ3日目・最終日。この日も友人宅の周りのセーヌ川周辺をうろうろ。

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 アレクサンドル3世橋を渡ってアンヴァリッドの方に渡ってみます。

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アレクサンドル3世橋を彩る人形彫刻からのセーヌ川エッフェル塔の眺め。今日は霧でエッフェル塔の尖端が見えません。

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橋を渡るとエアーフランスの本社が。エアーフランスと提携しているマイレージ会員になっていますが、全然マイルたまりません、どうでもいいですが。。

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正面のアンヴァリッドまでは結構距離がありますが行ってみます。

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ナポレオンのお墓があるというアンヴァリッド

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軍事博物館も兼ねているそうです。

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しかし興味がないので、近くにあるロダン美術館へ。中庭が素敵だと聞いていたので、中庭の入場チケットだけを購入。

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これが有名な地獄の門。この中段であごをついている人が「考える人」なんですね。

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なのでこれはレプリカ。

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こちらも「地獄の門」の上部に居る人たちのレプリカ。

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さてだらだらとしたパリ散策ですが、ぴしっと地下鉄にのって最後はシャンゼリゼ通りへ。シャンゼリゼ通りはクリスマス・マーケット中。

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雪化粧をしたツリーの飾りがクリスマス気分をそそります。

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凱旋門へと続く大きなシャンゼリゼ通りです。

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通り沿いのリボンが可愛らしいホテル、フーケッツ・パリ。

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そして終点、凱旋門へ。

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どどどん。凱旋門。周りをぐるぐる車が走っているのが残念ですが、立派でした。

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ということで、あっという間に日が落ちてしまう冬のパリ、だらだらと過ごしましたが同郷の友達に会えてリフレッシュできました。やっぱりパリともなると日本人も沢山いて楽しそうでいいなあ。。

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しかし我が街、ナイメーヘンへ、再び電車を乗り継いで帰ります。

これが帰りのタリスで食べたびっくりするほど冷たくてまずい一等車の食事。これは美食の国フランスが運営する電車ではないのかーっと叫びたくなりました。

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スペイン・アンダルシア⑤:コスタ・デル・ソルに輝く青いビーチと白い村・ミハス

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スペイン・アンダルシア旅行の最後は、国際的ビーチリゾート、コスタ・デル・ソルのビーチをちら見し、さらに最も有名な「スペインの白い村」の一つ、ミハスを観光して帰りたいと思います。

 

マラガからコスタ・デル・ソルの各地へは、街の主要車道のアラメダ・プリンシパル通りとこのグアダルメディナ川が交差する橋近くにある地下鉄駅から電車が出ています。ちなみに川は枯渇気味。

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このセントロ・アラメダ駅から、ミハスへの最寄りの街、フエンヒローラまで向かいます。

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コスタ・デル・ソルのビーチラインを走る電車なので、進行方向向かって左の窓際に座ると、様々なビーチ沿いの街を見ることができます。

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終着駅のフエンヒローラFuengirolaに到着。

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フエンヒローラもコスタ・デル・ソル沿いのビーチリゾート地なので、駅からちょっと歩くとヤシの実に囲まれたビーチ沿いに出ます。

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さて、マラガのビーチはイマイチでしたが、いみじくも世界的ビーチリゾート、コスタ・デル・ソルのこの街のビーチはどうでしょうか。。

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お、悪くなさそうです。マラガの時と違って晴れているというのもありますが。

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海が青くて綺麗です。海遊びをする金髪の女の子とのセットが絵になります。

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ビーチ沿いにリゾートアパートメントが立ち並びます。電車で見てきたビーチ沿いの街並みもそうでしたが、このコスタ・デル・ソルのビーチリゾートは、海の美しさを愛でるというよりも、ビーチ沿いぎりぎりに宿が建ち並んでいて家族旅行などに便利でちょうどいいのかもしれませんね。何よりビーチは果てしなく長いですから全ての需要を飲み込めそうです。

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しかしマラガのビーチと同様、波が強いです。今日が特別なのか、この辺りの海はこういうものなのか。

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さて、フエンヒローラのビーチを見て、コスタ・デル・ソルのビーチリゾートを「こんなもんかな」と分かった気分になり満足したところで、目的地、ミハスに向かいます。

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フエンヒローラからミハスへは、駅からビーチに向かう途中にあるバスターミナルからバスで向かいます。なお、同じ「ミハス」という名のビーチへ向かうバスが頻繁に出ていますが、それは白い村の「ミハス」とは異なるので要注意です。

ミハスには山を登って向かいます。

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ミハスのバス停に到着しました。気持ちのいい場所です。瞬時に感じる、リゾート感。

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早速、白い壁と赤茶の屋根の建物が目に止まります。石灰で塗られた壁で統一された家々が特徴のミハスです。色合いが沖縄っぽいですね。

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バス停から歩いてすぐに、街の中心のビルヘン・デ・ラ・ペーニャ広場前に出ます。山に囲まれ山腹の村です。山が壮大で気持ちいい。

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広場前の大きく「MIjas」と書かれた展望台。

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その展望台からの眺め。山を埋める白い家々、見事です。

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広場の前にはタクシー役のロバが沢山並んでいます。

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広場の端にある突き出した高台にあるのは、ラ・ペーニャ聖母礼拝堂。

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16世紀に修道士らが岩を彫り抜いて造ったという、聖母マリアを祀る礼拝堂だそうです。本当に手作り感満載の小さな礼拝堂です。

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礼拝堂の周りもフエンヒローラの街を見渡せる展望台になっており、人々が景色を見ながらくつろいでいました。

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さて、お腹がすいたので、果てはアフリカ大陸まで通じる絶景を見渡しながら食事ができるというレストラン・アルカサバにランチをしに向かうことにします。

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白い家々が並ぶ小道を向かいます。観光地なので、可愛らしいお土産屋さんも並びます。

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村のもう一つの広場、コンスティトゥシオン広場に出ました。

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お目当てのレストランは、この広場の脇にある、展望台に建つ複合施設の中にあります。

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出っ張った展望の良さそうな建物に入ってるレストランでが、アルカサバです。

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 店内には、ガラス張りの窓に並ぶテーブル席。

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そのテーブル席からは、天気が良ければアフリカ大陸まで見えることがあるというこの景色が見渡せます。今日は少し曇っていて、アフリカ大陸までは見えないようで残念。

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それでもワインを片手に見渡すこの山麓の絶景、最高です。

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窓際だけではなく店内も壁が葉っぱで飾られていて全体的に素敵でした。

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お料理もまずまずでした。一皿でバランスよくしっかりお腹いっぱいになるところが、さすが観光地の有名店という感じがしました。

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さて、街歩きを再開します。

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次に向かったのは、村の果ての方にある、闘牛場近くの公園。

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この公園付近には至る所に展望台があり、ミハスの村の絶景が見渡せます。

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麓のフエンヒローラより更に西の大きな街まで見渡せます。有名な高級リゾート地、マルベーリャでしょうか。アフリカ大陸まで見えるのだからきっと見えるでしょう。

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この公園周辺の展望台ゾーンは緑も多くて心地よい場所でした。

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小さな教会もありました。

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ちなみに闘牛場は、こぢんまりしている割に入場料がとても高かったので入りませんでした。マラガの闘牛場にも入れなかったし、闘牛場には縁がありません。

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そして最後に向かったのは、「ミハスで最も美しい通り」と言われるらしい、サン・セバスティアン通り。白い家に囲まれた細長い坂道です。

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お土産屋さんも並んでいますが、なんと「無添加オリーブせっけん」、日本語が最も大きな字で表示されています。先ほどからこの街でちらほら日本語を見かけました。日本人に特別に人気な街なのでしょうか。

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サン・セバスティアン通りを登りきるとこの眺めです。確かに美しい。

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更に可愛らしく赤い花で飾られたお店の間の小道を登って、展望台に向かいます。

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展望台(というかただの山道の道路沿いでしたが)からの眺め。ここからは今まで居たミハスの中心部が一望できました。

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さて、村を一周し、各所の展望台からの眺めも味わい尽くしたところで、コンスティトゥシオン広場に戻って一杯お茶をし、そろそろ帰ることにします。

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村の入り口、ビルヘン・デ・ラ・ペーニャ広場に戻ります。ミハス、とても美しくのどかな村でした。

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ちなみに帰りは、バス亭でフエンヒローラよりもよりマラガに近いトレモリーナス行きのバスを見つけたので、それに乗って、コスタ・デル・ソルの中でも最もマラガに近い国際的ビーチリゾート地であるという、トレモリーナスにも立ち寄ってみました。

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バス停から少し歩いたところにあるトレモリーナス駅の周りは、スーパーなどが並ぶ、どちらかというと郊外の普通の街にあるような広場。でもこれ、その名も「コスタ・デル・ソル広場」というそうです。

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そして海岸には、この地元の商店街のような通りを通って向かいます。

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そしてビーチにたどり着くと、迎えてくれるのは「ハワイ」と書かれたビーチへの門。がーん。

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スペインのコスタ・デル・ソルにはるばる来たつもりなのにハワイって。。こちらでもビーチリゾートの代表はハワイなのでしょうか。

 

すっかり暗くなってしまって海の色もよく見えなくなってしまいましたが、デッキチェアが多くビーチが広い、確かに夏は賑わっていそうなビーチでした。

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しかしやはり波が強いです。

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暗すぎて正当なジャッジはできないものの、特筆すべきビーチリゾートというよりは親しみやすい海の遊び場、という感じのトレモリーノスでした。

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トレモリーナスは早々に退散して、地下鉄に乗ってマラガに戻りました。

 

ということで、図らずもコスタ・デル・ソルのビーチ沿いの街に2つも立ち寄り、更に山の上の天空にあるような白い村、ミハスを満喫した半日でした。コスタ・デル・ソルについては、国際的ビーチリゾートとはいうものの、南仏や南イタリアの地中海のリゾート地とはちょっと雰囲気を異にするパーティ用のリゾート地、という感じがしたので、ハワイが近くにある我々日本人が敢えてビーチ目的で訪れる必要はないかな、というのが正直な感想です。一方、白い村の代表、ミハスは、白い町並みと海に囲まれた山々をそこかしこから見渡せる、とても素敵な山岳リゾートでした。サントリーニ島のイアや、南仏のエズのような雰囲気がある、非常にレベルの高い観光地だと思うので、アンダルシアに来たら、ぜひ立ち寄ることをお勧めします。

 

以上、3泊4日のスペイン・アンダルシア旅行でしたが、とても3泊4日とは思えない充実した旅行となりました。アンダルシアには、スペインらしい白い村々、イスラムエキゾチックな香り、そしてそこそこのビーチリゾートたちと美味しい料理があり、非常に魅力的な旅先だと思います。一押しです。