チェコ・プラハ①:おとぎの国、プラハで過ごす年末年始〜街並み編
日本の家族達に「どうせもうすぐ帰国するんだから年末は帰ってこなくていい」といわれ、年末年始に帰る当てがなくなった私たち。しかし年末年始をオランダ・ナイメーヘンで過ごすのはあまりにも寂しすぎます。
去年は背伸びをしてウィーンにニューイヤーコンサートを聴きに行ったりしましたが、今年はもっとリラックスして過ごしたい。そこで思い立ったのが、町並みが可愛らしいことで有名で、ヨーロピアンの間でも大人気のチェコ・プラハでした。秋に行ったブダペストで聞いた音楽は素晴らしかったし、東欧はまた行きたい。しかも調べてみると、プラハでは年末年始でも至る所でオペラ、バレエ、オーケストラ、室内楽と音楽行事が目白押しであることが分かりました。
ということで今年の年末年始は、プラハで音楽三昧で過ごすことにしました。
クリスマス直後の街が動き始めたときを見計らって、オランダからプラハへ出発。ヨーロッパではクリスマスは皆休むので街の機能がストップしますが、年末年始は大体通常通り動いているのですね。
行きはアムステルダム・スキポール空港から、格安航空イージージェットeasy jetでプラハへ。クリスマス用の派手な飾りが取れていないスキポール空港。
ちなみにこのイージージェットが3時間遅れの出発となり、夜の空港で永遠と待たされて辛かったです。2時間以上遅れると空港内の飲み物と軽食用チケットをもらえるらしく、それで飲食をして少し気が紛れましたが。
この飛行機の遅れのせいで、プラハ空港に着いたときには夜中で空港シャトルバスも機能しておらず、数少ないタクシーを捕まえてどうにかホテルに着くことができました。夜の航空便は怖いですね。
ちなみに、プラハでは観光地などで待機しているタクシーに乗るととんでもない高額料金を要求されるので(一度やられてしまいました)、「AAA」というタクシーか「Fix」と書かれたタクシーのいずれかを探して乗るか、それらの電話番号を控えて電話で呼び出して乗った方がいいです。
さて、今回プラハの拠点にしたのは、プラハ中央駅の目の前にあるショパンホテルプラハシティ。
狭くてぱっとしない部屋ですが、プラハは人気の街だからか結構ホテルが高いし空いておらず、駅前・オペラ座至近という好立地でぎりぎり不快じゃなくてアフォーダブルなところ、で探すとこんなのでも上出来な感じでした。ここで年末年始を1週間弱過ごす・・・ちょっと鬱になります。しかも寒いからあまり外に出たくないし。。
ちなみにこの最初に通された部屋は、なんと隣の部屋と薄いドア一つでつながっていて隣人の一挙一動が聞こえるようなひどいお部屋でした。抗議したところ、ホテルの中でこの部屋だけが隣の部屋にコネクトされている家族部屋なんだそうです。そんなものを家族でもない客同士に割り振るなんてひどい。。猛抗議の末変えてもらった次の部屋は特に問題ありませんでした。114号室か116号室を割り当てられたら要注意です。
さて、出だしから色々と文句が重なってしまいましたが、ホテルはイマイチでもプラハの町並みは噂通りおとぎの国そのものでした。氷点下10度の凍るような寒さの日々だったので、極力外には出ず一日1〜2回の音楽イベントに合せてちょっと街を歩いただけではありましたが、それでも美しい町並みが見れたので、今回はその町並みを振り返って行きたいと思います(音楽関連施設は次回)。
まずはホテル周辺の町並みから。赤い屋根の建物とこじんまりした教会。何気ない町並みがすでにとても可愛らしいです。
ちなみに同じ場所で雪が積もったある日の光景。赤い屋根が白い屋根に代わりますますおとぎの国のようです。寒い。でも可愛い。
街にはトラムが走っていますが、旧市街地広場など街の中心は迂回して走っているので、ピンポイントの目的地がない限り歩いた方が便利です。寒いですが。
徒然と歩いているとアラビア風?の派手な建物に出くわしたりもします。
チェコには色々な様式の建物があることで有名らしいです。これはアールヌーヴォー様式の市民会館と火薬塔。
この火薬塔から旧市街地広場を抜けてカルレ橋を渡ってプラハ城まで行く道は、歴代の王が戴冠パレードに使った「王の道」と言われるらしいです。そのルートで街を見て行きましょう。
プラハの中心、旧市街広場。大きなクリスマスツリーがまだ残っています。
未だにクリスマスマーケットで賑わう市場。中央にはチェコの宗教改革の先駆者でありチェコ人の誇りだという、ヤン・フスの銅像があります。火あぶり処刑されたことで有名なフスですね。
広場の奥に建つ、二本の塔が目を引くティーン教会。ゴシック様式とルネサンス様式が混在しているのだとか。この広場を取り囲む建物にはその他バロック様式も含め様々な様式の建物が存在しているのだそうです。
観光馬車も行き来しており、何とも華やかな旧市街広場でした。
旧市街広場からカレル橋へと続く、お土産屋さんが並ぶ細いカレル通り。
カレル橋はモルダウ川(チェコ語ではヴルタヴァ川というそうです)をプラハ城のある対岸に向けて架ける橋です。
カレル橋の入り口には大きな黒い塔。
橋周辺にはすごい人の数です。
橋の上も人の渦です。絵描き屋さんやお土産露店も点在しています。
橋からのモルダウ川の眺め。綺麗です。
対岸にはプラハ城が見えます。
カレル橋の欄干には30体の聖人像が並んでいるそうです。これはブロンズの十字架像。
対岸のマラー・ストラナ塔に到着。
塔を超えると、プラハ城の城下町、マラー・ストラナ地区が広がります。
聖ミクラーシュ教会がそびえるマラー・ストラナ広場。
マラー・ストラナ広場から新登城道と言われる階段を登るとプラハ城にたどり着く「王の道」のルートらしいのですが、我々は階段を避けて、緩やかな坂道を上って先にストラホフ修道院に行くことにします。
開けた丘の上にひっそりそびえるストラホフ修道院。
赤い屋根に緑の塔の、チェコらしい修道院です。
この修道院が建つ丘からのプラハの街の眺めは絶景。
この修道院で必見なのが、こちらの図書室、神学の間。優美に彫られた白い天井が圧巻です。
そしてこちらも図書室、哲学の間。天井付近まで埋められた蔵書と見事な天井画。
綺麗に装飾された昔の本なども展示されていて、大変見応えのある修道院でした。
さて、ストラホフ修道院の可愛らしくも立派な門を出て、次はいよいよプラハ城を目指します。
派手なトラムが走る道を横切って、お城に向かいます。
お城に向かう途中にあるロレッタ教会。宮殿の一つかと思ったら教会なんですね。華やか。
こちらの建物も何かわかりませんが縁取りが特徴的で立派です。
さてお城の門にやってきました。
「戦う巨人たち」という2対の彫刻に彩られたお城の門。両脇には衛兵もいます。
門をくぐり中庭を抜けると、どんとそびえ立つのが聖ヴィート大聖堂。
大きすぎて写真に収まりきらない大聖堂です。
離れてイジー広場の橋まで行くとお尻の方だけ全体像を撮ることができます。
こちらは可愛らしいピンクの聖イジー教会。
聖ヴィート大聖堂とその周りのイジー広場以外は、お城の敷地内はこちゃこちゃとした空間でした。
お城の東側から敷地を出ると、旧登城道という地下鉄駅につながる下り坂に出ます。
ここからはプラハの赤い屋根の家々の町並みを一望することができました。
以上、「王の道」を軸におとぎの国のようなプラハの町並みを散策して参りました。プラハの建物はどれも凝っていてとても見応えがありました。
ちなみに、もし更に余裕がある人は、お城の下の地下鉄Malostranska駅からも行ける地下鉄Narlovo Namesti駅近くにある現代建築、「ダンシングハウス」を見に行ってみてもいいかもしれません。
男女がダンスをしているような外観から「ダンシングハウス」というのだとか。1990年代に保険会社のオフィスとして建てられたそうですが、左側のガラス張りの偏った建物の窓には、大きく「For Rent」と書いており、入居者募集中のようでした。。そりゃ入居者はなかなか見つからないだろうなと思いました。
さて、次はプラハでの音楽三昧の日々を綴ります。