ビーチリゾートとヨーロッパの旅行記

2013年から2015年にかけてビーチリゾートとヨーロッパを旅行しまくった海好き女の旅行記です。帰国後は主に日本の美ビーチを巡っています。

イタリア・ミラノ①:芸術に美食、洗練された商業都市ミラノ

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「ミラノはただの大都市で、イタリアの中ではあまり見所がないよ」と聞くことが多かったミラノ。そのため今まで旅の目的地に選ぶことはありませんでした。しかし今回、後の記事で述べるとおり日本から来る友達とヴェネツィア発着のクルーズに乗ることになり、そのための集合都市としてミラノを選ぶことにしました。ミラノは私が住んでいる街の最寄り空港をはじめヨーロッパ中から頻繁に飛行機が出ているうえ、日本からのアリタリアの直行便も毎日運行されていて値段も安く、集合地点としてもってこいの場所なのです。

ということで、ついでにミラノ観光へ。この中継都市のつもりだったミラノ、どうやら最高のタイミングで訪れたようで、想像以上のサプライズ滞在となるのでした。

 

行きは我が街オランダ・ナイメーヘンからミニシャトルバスで40分足らずのドイツ・デュッセルドルフヴィーツェ空港を利用。こういう小さな空港だと、出発ゲートで行き先であるミラノ・ベルガモ空港からミラノ中央駅までのバスのチケットを売っていたりして楽です。

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そして格安航空ライアンエアーで、ミラノのライアンエアー拠点であるミラノ・ベルガモMilano Bergamo空港へ。飛行時間は1時間半。近い。

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ミラノには主要空港のミラノ・マルペンサ空港、ミラノ・リテーナ空港、そしてこのベベルガモ空港の3つがあるようですが、ベルガモ空港はマルペンサ空港とミラノ中心までの距離はほぼ同じなのにより小さい空港なのでさっさとバスに乗り継いですぐにミラノ中心まで行けて便利です。ただし、帰りの出発ゲートは大変込み合うので往路は余裕を持って行った方がいいです。

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既に購入済みのチケットで空港出口前に並んでいるミラノ中心行きのバスに乗り、1時間弱でミラノ中央駅前に到着。

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このミラノ中央駅は、大きくて立派でお店も沢山入っており、観光対象としても満足できるような駅でした。

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そして宿泊先に選んだのは、ミラノ中央駅の目の前にそびえ立つ、ビジネスマン御用達という4つ星ホテル、ホテルミケランジェロ

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ドゥオーモなどがある観光の中心から少し離れたミラノ中央駅付近のホテルは比較的リーズナブル、ということだったので狭いビジネスホテルを想像していたのですが、結構広くて静かで(←重要)、家具類もどことなくお洒落で品が良く、快適でした。

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何よりよかったのがこのジェットバス付きのバスタブ。旅の疲れが癒されました。

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その他、バスローブやスリッパも備え付けられていて、今までのヨーロッパ旅行では5つ星ホテルでもあるかないかの設備ばかりだったので、早くもミラノという都市の洗練具合を垣間見た気がしました。あと枕元に置いてあるジェリーのお菓子がすごく美味しかった。このホテルミケランジェロ、ハード面は完璧で、おすすめです。フロントの対応は悪いですが、コスパを考えると全く受け入れられます。

 

さて、ホテルで無事友人とも再会を果たし、ミラノ中央駅から地下鉄でドゥオーモ駅へ。ミラノと言えばこれ、有名なゴシック建築の大傑作、ドゥオーモ。どーん。

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ん?でも何やらドゥオーモ前の広場にコンサート会場みたいなものが派手に陣取っていてドゥオーモの全体像を遮っています。。EXPO?

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どうやらミラノ、ミラノ万博Expoが開催中(行った日はまさに開催日前日)だったようで、どこもかしこもEXPO関連の広告ばかり。リフトが工事中のため頑張って徒歩で上ったドゥオーモの頂上もこの通り何かの垂れ幕が。

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ドゥオーモ頂上から眺めるドゥオーモ広場。後からわかったところではこのコンサート会場はEXPOの前夜祭の準備だったのでした。これらを見ていたときはEXPO関連の準備がミラノの景観を害しているようにしか見えませんでしたが、後からちゃっかりEXPOを満喫してしまったことについては次回に。

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ドゥオーモの頂上からのミラノの街の眺めはなかなか美しいです。

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近代的なビル街もあるようですね。

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さて続いては、これもミラノを代表するアーケード、ガッレリアを通過します。こちらも見事です。

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アーケードを抜けると、オペラの殿堂、ミラノ・スカラ座が。ここの鑑賞記についてはまた後の記事で詳しく。

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スカラ座の横のブレラ通りに通じる道をまっすぐに進むと、ミラノを代表する絵画館、ブララ絵画館にたどり着きます。

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門をくぐると、ナポレオンの銅像を中心とする中庭。

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この絵画館は宗教画が豊富な絵画館で展示の仕方も華麗でした。その中で、宗教画に負けず迫力があったのがこちら、ミラノを代表する絵画『第四階級』・・・の前身となったという絵。

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『第四階級』自体は1990年代美術館にあり時間がなくて行けませんでしたが、その片鱗を見ました。ちなみに館内にはあちこちに小学生の群れがいて先生に絵画の説明を受けていました。小さい頃からこうして美術作品に触れて育っているんですね。

 

そして、ミラノにある絵画で史上最大に有名な絵といえば、レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』。実はミラノに来ることを決めるまで『最後の晩餐』がミラノにあることを知りませんでしたが、それがあるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会では15分刻みで『最後の晩餐』の見学を遂行しており、その見学の予約は予約開始と同時に埋まってしまうような人気ぶりなのだとか。

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しかし幸運にも、直前にキャンセルが出たのか、インターネット上で空きを発見し、夜の時間帯に申し込むことができました。(ミラノの予約関連は、スカラ座にしろこちらにしろ、キャンセル料を支払ってキャンセル可能だという仕組みが特徴的です。)

館内は撮影禁止でしたが、数十年に渡る修復作業を終えて本来の姿を取り戻したという『最後の晩餐』、世界史の教科書で見たりするものよりも本物はとても温かみのある色合いででも奥行き深く、近くから見ても遠くから見ても深みのあるものでした。この1枚のためにミラノに観光客が殺到しているというのがすごいですが、それだけの絵なんだろうということが素人目にも実感できました。

 

ミラノはこの他にも多くの美術館や歴史的観光地がありますが、ミラノのもう一つの醍醐味はなんといってもイタリア最大の商業都市の洗練されたショッピングや、行き行く人のファッションや、美食を楽しむことだと思います。

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ニースで食べた濃厚ジェラート、「Amorino」がドゥオーモ広場前のガッレリアにあったのでトライ。ピスタチオがやっぱり超濃厚で美味。

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ドゥオーモ前のデパート「リナシェンテ」には洋服から日用品までお洒落なものが何でもあり、フードフロアではお土産にぴったりな高給食材の取り揃えが充実。チョコレートのお菓子のディスプレイのハイヒールが可愛らしい。

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ミラノといえばカツレツ、子牛のミラノ風煮込みオッソ・ブーコ、そしてサフラン風味のリゾットなどです。

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これはガッレリアにあった観光客用のようなレストランで、スカラ座鑑賞の夜(→後述)にかっ込んだ下調べもしていない所でしたが、それでもリーズナブルでまずまずのお味でした。

 

滞在中最も感動したのは、中央駅から徒歩10分ほどのところにある、イル パイオーロ Il Paioloというレストランのディナー。

http://www.ristorantemilano-ilpaiolo.it/Paiolo/index.php?idPage=0&lang=JA

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めちゃくちゃ美味しかったです。特にアサリとカラスミのパスタとサフランリゾット。コクがある。イタリアで初めて、日本のイタリアンより美味しいイタリアンに出会えました。

また、宿泊したホテル・ミケランジェロのレストランも(人はあまりいないのですが)普通にパスタがとても美味しくて驚きました。駅前のビジネスホテルのレストランも普通に美味しいとは、ミラノは基本的に外食のレベルが高いんだろうなあと思いました。パスタも他の多くのイタリアの観光都市で食べたもちっとした素材そのまま、という感じのパスタではなく、きちんとアルデンテでソースも凝っていて。。という都会的な感じのパスタなのですね。それがやはり大都市の洗練なのでしょうか。

 

ということで、ミラノは、「ただの大都会」なんてとんでもない、お洒落で美味しくて全てがどことなく洗練されている、さすがイタリア一の商業都市だと思いました。そして更に私たちが行ったときは、ミラノ万博開幕日、スカラ座シーズン入りというスペシャルな時期でして、次回、次々回はそれらについて綴って行きます。