ビーチリゾートとヨーロッパの旅行記

2013年から2015年にかけてビーチリゾートとヨーロッパを旅行しまくった海好き女の旅行記です。帰国後は主に日本の美ビーチを巡っています。

サイパン④:海と戦争とこれからのマリアナ

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いつもはリゾートではツアーや観光はあまりしないのですが、サイパンに来たからには万歳クリフなどの戦争跡地を見て行かないわけには行かないと思い、北部の遺跡巡りツアーを利用しました。

 

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ホテルにタシツアーのバスが迎えにきてくれて、それでサイパン北部を巡ります。

 

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これが有名な万歳クリフ。追いつめられた日本兵やその家族がたくさんこの崖から海に飛び込んで、海が血の色で染まったそうです。でも思ったより小さい崖なので、飛び込んだだけでは死ななくてサメの餌になった人が多かったそう。。

 

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その方々のための石碑も崖がある海の面前に建ってます。

 

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バンザイクリフよりも凄い迫力だったのが、「自殺クリフ」と呼ばれたというこの大きな山からの崖。餓死しかけの絶望した日本兵がここから飛び降りたりしていたのだとか。ここから落ちたらひとたまりもなさそうですね。

 

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この自殺クリフの崖の途中の木々に隠れた中に塹壕を作って日本兵が身を潜める拠点にしていたそうです。

 

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これがその塹壕跡地。見つかって爆撃を受けて空いた穴がそのまま残されています。

サイパンは、ここが陥落したらアメリカが日本を爆撃する拠点になり敗戦が確定するので絶対に明け渡す訳には行けない、ということで日米とも死にものぐるいで凄惨な戦いが繰り広げられた場所だったようです。もっとも主な日本兵の死因は物資不足による餓死だったそうですが。。

 

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生々しい戦車の跡。戦争は、本当に良くないですね。

 

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戦争跡を去り、バードアイランドというサイパン一の景勝地へ。

 

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ほんとキレー。こんな綺麗な海で戦争するのは勿体無い。でも南国ってしばしば戦場になってしまうんですよね。

 

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ツアーの最後はなぜか、サイパン島の中心部にある、松江さんという大戦前からサイパンに日本のサトウキビ精製技術を持ち込んで地元の有力者になっていたという人を記念する公園へ。

 

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そびえ立つ松江さんの銅像。アメリカ軍も松江さんの銅像だけは壊させなかったそうです。やっぱり戦争よりも現地のためになる技術を持ち込んだ人は普遍的に尊敬されますよね。

 

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この木何の木。遺跡ツアーは終了。

 

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サイパンの街の中心にも顔を出しましたが、街の中心とは思えない寂れ方。

 

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かと思えば、廃墟のような街の中で、何やら不釣り合いに豪勢な建物を建設中。中国資本のカジノホテルだそうです。サイパンにいる観光客のほとんどは中国・韓国の人たちでしたから、確かにそのニーズに合わせて派手なカジノでも作って集客しないと再興しないかもしれません。自然の海が綺麗なこの島に似つかわしくない気もしますが。。。

 

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グアムにあったのと同じ、Tギャラリア。お土産コーナーでゴディバのコーヒーが無料で試飲し放題だったのは良かった♪

 

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Tギャラリアの中のハードロックカフェへ。店内に車が釣ってある!

 

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サーロインステーキを二人でシェア。ちょっと固いかな?でも雰囲気が落ち着くし良いお店でした。

 

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街の中心部の代表的なリゾートホテル巡りも少ししてみました。こちらはJTBデスクがあるのでツアーの申し込みに利用したフィエスタ。うーむ。

 

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うーむ。曇ってるのもありますがビーチがなんだか美しくない。海も濁った感じで全然お魚とか見れなそうでした。

 

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「FIESTA」って海の前に文字を飾ってるのが可愛い。

 

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敷地内には滑り台とかがたくさんあって、子供連れには良さそうでした。

 

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続いてフィエスタの隣の、サイパン一のラグジュアリーホテル「ハイアットリーエージェンシー」へ。わおーこちらは確かに綺麗でリゾート感満載!

 

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このホテルを囲むお庭が綺麗に整備されてて素敵でした。プールじゃなくて池、っていうのが個性的。

 

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ビーチもまあまあ綺麗。マニャガハ島が見える。

 

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でもやっぱりマリアナリゾートやアクアリゾートのビーチの方が海は綺麗かなー。北部のホテルにしてよかった。

 

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だってこれだもん♪

 

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この部屋からの眺め。そんなアクアリゾートサイパンともお別れです。

 

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最後はサイパン空港のラーメン&丼もの屋さんで醤油ラーメンを食べて帰路の道へ。外国の空港のラウンジで醤油ラーメン(しかも日本でも貴重なほど古典的な味)なんてまずありませんよ。日本統治時代(及び戦後の日本リゾート地時代)の名残かなあと思いました。

 

ということで、サイパンは、海が抜群に綺麗で、それを生かした素朴なナチュラルリゾートもあり、マニャガハ島でモルディブ体験もでき、日本食が美味しいリラックスできる南国でした。一方で、戦争跡地や、日航撤退後の寂れ具合や、それに代わる勢いの中国・韓国による新しい観光地化の波など、考えさせられる面もありました。特に、ホテルやお店の従業員はほとんどがチャモロ人と思われる現地の人たちでしたが、彼らは、西欧列強→日本→アメリカと占領を受け、観光地としては日本→中国・韓国の好みに合わせて様変わりしていく様子をどう思いながら過ごしているのかなあと思いました。チャモロ人の人たちは、とてもおっとりした優しい人が多かったように思います。めまぐるしい島の移り変わりの中でもその気質を保っているのは、やはりこの島の豊かな海と自然がなせる技なのかなあと思いました。

 

最近では、その海の美しさや日本からの近さが見直されてか、「マリアナ」という呼び方をメインに出して再び日本でも広告が展開されているサイパン。日本人向けのリゾート地としても、ぜひ復活してほしいです!

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