ギリシャ・エーゲ海クルーズ⑦:さよならノルウェージャン、ヴェネツィアでの別れと旅立ち
コルフ、サントリーニ、ミコノス、オリンピアと、観光地目白押しでギリシャを周遊してきたクルーズの旅もいよいよ最後です。
最後の一日は、ギリシャからクルーズ発着港のヴェネツィアまで終日移動。
「フリースタイル」の過ごし方にもすっかり慣れてきて、皆思い思いに船内での最後の日を過ごします。
屋上で日光浴をする人もいれば
プールサイドで本を読む人、ジャグジーに浸かる人。
そして我々はと言えば、相変わらずベランダで海を見ながらごろり。これが至上。
船内イベントも、最後の日ということで予算切れ・・・いや乗組員と乗客との最後の親交を深めるべくか、乗組員が主体となる行事が目白押し。
例えば船長、副船長、エンジン長とのトークショー。乗客が壇上に上がる彼らに対して思い思いの質問をして、答えてもらうという親睦会でした。集まった乗客は皆興味津々で、エンジンのこと、安全のこと、エコロジーのことなどについて質問していました。
船長曰く、このノルウェージャン・ジェイドのサイズ、設備が安全上もエコ上も最も望ましいレベル感の船なのだとか。
そういえば今回の旅では終始海が穏やかで、船がぴくりとも揺れませんでしたが、さすがにこれは非常に恵まれた状態だったようで、通常は少しは揺れたりするようです。私の知り合いが3月のオフシーズンに地中海クルーズをしたときは揺れて揺れて大変だったそうですが、地中海は秋冬は結構波が荒れるそうなので、5月という季節柄も良かったのだろうと思います。
その他、お部屋清掃クルーによる、バスタオルたたみ術の公開ショー。地味に大盛況でした。
各部屋にはそれぞれ担当コンシェルジュがいてその人が毎日2回清掃に来てくれるのですが、私たちの部屋でもたまにタオルが可愛く動物の形にたたまれたりしていました。
更にはメインのステージ会場を使っての「スター従業員」たちによる歌&ダンスショーまでも。これはクリーン・レディ3人娘によるダンスショー。私たちの担当者はいるでしょうか。。
ちょっとネットで調べたところによると、クルーズでは移民の乗組従業員が低賃金重労働で搾取されているとか、汚水を垂れ流して環境破壊をしているとか、そういった悪い情報もあふれていました。それらはクルーズが流行りだした20世紀後半の事象をメインとする記事だったので、今は少しは改善されていると良いなあと願うばかりなのですが。。このクリーン・レディ達も、ちゃんと本業のお掃除の他にダンス練習手当てをもらえていたのでしょうか。
などと、さんざん怠惰な道楽を享受しておきながら、最後に少しその裏側について思いを巡らしたりしてみましたが、いよいよ最終日の朝、起きたらヴェネツィアが見えてきました。
サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会。朝の静かな運河を通って、最後に再びヴェネツィアクルーズです。
私たちのバルコニーは、行きにサンマルコが見えるヴェネツィア本島側の眺めだったので、帰りは対岸のジューデッカ島側の眺め。
ジューデッカ島の家々の眺めも、可愛らしくてなかなか素敵です。
ジューデッカ島の西端の大きな建物を最後に、ヴェネチアショートクルーズ終了。
港に到着しました。
この船はこのまま次の乗客を迎えて再びクルーズの旅に出るようで、私たちが7日間お世話になったお部屋も、ちょっと外に出ていた隙に次の客用にスタンバイされていました。少し寂しい。
いよいよ船を出て、お別れのときです。
昨夜部屋の外に出しておいた大型スーツケースを、船の外のチェックイン&アウト会場で回収。
さよなら、ノルウェージャン・ジェイド。このスペシャルな旅は一生忘れません。
さて、クルーズ船とのお別れの感慨もひとしおながら、この港からヴェネツィア・サンタルチア駅までの帰り道が結構面倒であることを思い出します。ここからヴェネツィア空港までなら直行のヴァポレットがあるようなのですが、我々が帰るべきはミラノ空港であり、しかもそれは明日なのでとりあえずヴェネツィア・サンタルチア駅を目指したい。しかし行きに通った長い道のりをスーツケースで歩くのは嫌なので、とりあえずサン・マルコまで出ているヴァポレットに乗り込んでしまうことにします。
ヴァポレットに乗り込み。クルーズ船と違って海が近いです。
今まで乗っていたノルウェージャン・ジェイドを見上げながら、最後のお別れです。本当にさようなら〜。
小型船はクルーズ船と違って揺れるなあ〜などと嫌味な感想を抱きながら、ヴァポレットでサン・マルコに向かいます。再びジューデッカ島。
サン・マルコ到着。
今日これからを、このままヴェネツィア観光に当てるか、ミラノに行く途中にあるヴェローナに行くか迷いましたが、私も友人もヴェネツィアは以前に観光済みだしヴェネツィアの人ごみは避けたいということで、そのままサン・マルコで乗り換えてサンタルチア駅に向かうことにしました。
再びヴァポレットでどんぶらこ。サン・マルコ駅からサンタルチア駅ってヴァポレットでかなり時間がかかるんですね。。ヴェネツィアはやはり交通が不便です。
結局クルーズ船の港から乗り継ぎを入れて2時間近くかかって、ヴェネツィア・サンタルチア駅に到着。今回のクルーズ旅行の終着駅です。
ということで、ヴェネツィア発着の7泊8日のクルーズ旅行、何の負担もなくのんびりと華やかなギリシャ諸島を巡れてとても良い旅でした。クルーズ初体験でしたが、感想は、とにかく楽。寝て食べてバルコニーでぼけっとしているうちに次々と色々なリゾート地に運んでくれるのですから、そりゃあ病み付きになることでしょう。派手な船内の内装やイベントや食事については、正直そこまで惹かれた訳ではありませんが、交通手段としてはクルーズほど便利なものはないだろうと思います。
一つの土地に根を下ろして終日「泊まる」ことも好きなので、今後の旅行でクルーズのヘビーユーザーになることはないとは思いますが、例えばカリブ海クルーズやハワイ島クルーズなど、色々巡ることに醍醐味があるようなエリアについては、機会があればまた利用してみたいです。
さて、次は、ミラノに帰る前にロミオとジュリエットの舞台となった街、ヴェローナに立ち寄ります。