オランダ・ユトレヒト:ミッフィーの街?第四の都市ユトレヒト
家族や友達と巡ったオランダの主要都市を俯瞰して参りましたが、最後はオランダ第四の都市、ユトレヒトです。ユトレヒトと言えば日本人にもなじみ深いミッフィーの作者ディック・ブルーナさんが住むミッフィーの故郷として有名らしく、日本から来る友人達は、意外にもマイナー都市であるはずのユトレヒトを「ミッフィーに会える♩」といって楽しみにして来るのです。さて、ユトレヒトはそんな彼女達の期待に応えられるミッフィーの街なのでしょうか。
まずはユトレヒト駅到着。ユトレヒトはアムステルダムから約30分と近い街です。ユトレヒトはそんなに大きな街ではないと思うのですが、駅はとても大きいです。
ユトレヒト駅周辺は無機質なショッピングセンター等のビルの集まりでお世辞にも素敵な風景とは言えないので、さっさと離れてドム塔を目指して街の中心へ。
14世紀に建てられたという迫力のあるドム塔。街のシンボルです。
そしてドム塔をくぐると
ドム広場とドム教会が現れます。
ドム教会は13〜16世紀に建てられたオランダ最古のゴシック建築の教会だそうで、全体像は撮れないほどとても大きな教会です。
ドム教会の中。とてもオランダらしい内装です。オランダの教会ってこんな感じです。
なんというか、教会も質素なんですよね。さすが質素倹約の国。
さてユトレヒトは小さな街で、ドム広場を見てもうほぼ7割方観光は終わったという感じなのですが、日本から来た友達が口々に「日本のガイドブックに載ってるミッフィー広場に行きたい!!」というので行ってみることにします。ミッフィー広場?聞いたことないな。。でも日本の旅行本に大々的に載っているいるらしい。
川沿いを歩くこと10分ほど。グーグルマップに入れても出てこないし道しるべもない。地元の人に「すみません、ミッフィー広場ってどこですか?」と聞いても「え?何?」「ミッフィーのプレイン(広場)です。ウサギの。」「・・・?」と鈍い反応。
もしかしてそんな広場ないのだろうか、と思った頃、自転車で軽快に走る地元のご夫人がついに「ああ、もしかしてあれのこと?うん、あるわよこの道をまっすぐいけば。」とのこと。やった、本当にあるんだ。
そしてその通りまっすぐ行くとミッフィーの標識を発見!ミッフィーはこちら、っぽい標識でPleintje(広場)とありますから間違いありません。
で、標識の指す先には。。え??
なんでしょこれ。ただの民家のお庭(しかも殺風景)に見えますが。。ん、でもあれは。
確かにミッフィーの形をした像があります。ということは、この民家の前の「空間」みたいなのが間違いなくミッフィー広場で、この薄い銅板みたいなものがミッフィー像なわけですね。がーん。
友達が持つガイドブックには、「ミッフィー広場では高さ1メートルあるミッフィー像が我々を迎えてくれる」と記載されているそうですが、高さ1メートルってこのミッフィー自体より大きな足場のような石の部分も入れてのことでしょうかね。。
これでは地元の人もあまり認識していないはずです。あと、先に掲げた標識にも「Nijntje Pleintje」とあったように、こちらではミッフィーのことをナインチェNijntjeと呼ぶようで、その点からもミッフィー広場と聞かれておなじみのウサギさんのことであると認識できなかったのかもしれません。しかし呼称の問題もさりながら広場自体の存在感の薄さにも大いに責任がありそうです。
私はともかくミッフィー広場を一つの楽しみにユトレヒトにやってきた友人達に、この実際の広場が与えた衝撃は大きかったようです。確かに、これがユトレヒトの目玉スポットとして売り出されているとしたらそもそもユトレヒト自体への訪問も再考してしまいますよね。。
しかし友人はまだ頑張ります。「ガイドブックには、この街にはミッフィーの信号があるって書いてある!今度はそれを見に行こう!!」とのこと。ミッフィーの信号・・・?また不安です。しかし意向に従って街の信号をキョロキョロと探すことに。
そしてついに発見しました。どどん。ミッフィー信号機です。
信号の人形の部分がミッフィーです!!これは確かにちょっと面白いかも。
青色バージョンもあります。
私はミッフィー信号機はミッフィー広場よりもだいぶ面白いと思いましたが、友人は何だか脱力してしまったらしく、肝心のミッフィーの作者であるディック・ブルーナさんのミュージアムについて、「もういい。時間もないし運河クルーズをしよう」とのこと。あらら。しかしミッフィー広場探しと信号機探しで思いのほか時間を使ってしまったことは確かです。
ということで気分を変えてユトレヒトの運河クルーズをしました。感想は、まあまあ、です。アムステルダムの運河クルーズもまあまあぼちぼち、って感じなのですが、こちらはさらにまあぼちぼち。という感じ。オランダの運河の街は運河を見るのは綺麗ですが敢えてそこでクルーズしなくてもいいかもしれません。
何だかユトレヒト観光についてぱっとしない記述が続いてしまいましたが、最後に、ユトレヒトで一番有名なお菓子屋さんで、ミッフィーの作者もお気に入りだというドム広場にほど近いTheo Blomでお土産にミッフィー型のチョコを購入。
ここのミッフィーチョコ、とーーっても甘かったです。でもミッフィーの形は可愛らしいので崩さずに持ち帰って観賞用にするにはいいと思います。
ということで、ユトレヒトは日本のガイドではミッフィー押しで紹介されているようですが、なかなかそれをメインに訪れると私たちのようにあれっということになってしまうかもしれません。ユトレヒトは駅周辺はともかく街の中心の街並自体はとても綺麗ですから、由緒あるドム塔やドム教会を見て、オランダの中規模な街の雰囲気を味わう分には悪くはない旅先の一つだと思います。
さて、しばし続いたオランダ国内旅行記は今回で一段落させて、次はお隣のベルギーに足を伸ばしてみます。