オランダ・キンデルダイク:風車の群れを訪ねて
「オランダ名物の風車がいっぱい見られるところ!」として有名らしく、オランダに来た人は必ず行きたがるのがキンデルダイクです。
キンデルダイクはロッテルダム近郊にあるので、キンデルダイクに行くにはロッテルダムを出発点とするのが良いです。
そしてロッテルダムからキンデルダイクに行く方法は陸路と運路があります。
陸路なら、ロッテルダム中央駅から地下鉄で数駅の「Zuidplein」駅まで行き、そこからバスで行く方法。この方法だと、地上に出た地下鉄の車窓からこのような綺麗なロッテルダムの運河沿いの街を(一瞬)見渡すことができます。
しかし、この陸路だとZuidplein駅でUtrecht行きの90番のバスを結構待たなければならないし(30分間隔)、バスはキンデルダイクの目の前には止まってくれますが(バス停の名前がキンデルダイクではないので、ウィンドミル?と運転手さんに要確認)1時間もかかる上に特に変哲のない道のりです。
そこで断然おすすめなのが、キンデルダイクへのボートトリップを利用する運路です。
ボートトリップは、4月からのシーズン中、ロッテルダムの地下鉄駅Leuve Heven駅を出てすぐの運河沿いのクルーズ発着所から出ています。
チケット売り場は結構並んでいるので、事前予約していくことをお勧めします。
正午出発。運河沿いのモダンなロッテルダムの街並みを眺めながら、キンデルダイクまで小クルーズです。晴れているとオープンエアのテラス席が気持ちがいいです。船内にはカフェもあり、飲み物とかクロケットのパンはさみとか頼むと持ってきてくれます。
小一時間ほどでキンデルダイクへの発着所に到着。ここから風車群までは少し歩きます。
そして現れました、風車群。
キンデルダイクの風車群は基本的に、ちょっと藻が生えた川沿いにひたすら似たような風車が並んでいるというものです。
徒歩でひたすら広大な風車群を見て回ります。
この風車群を外で眺めているだけなら無料で入場可ですが、内覧用風車を見学したい場合にはチケットを買う必要があります。
風車の中のお部屋。
「世界は神が作ったが、オランダはオランダ人が作った」と言われる海抜下の国、オランダ。灌漑設備により水を抜き出し続けなければ国土は維持できず、かつては風車がそのための重要な役割を担っていました。風車管理人は家族でこうした風車の中に住んで灌漑のための風車管理をしていたのです。
とても狭いベット。
風車の屋台骨もむき出しで圧迫感があります。風車を回すともの凄い音もしたそうで、風車管理人の家族はそれは大変な生活だったろうと思います。でも仕事に誇りを持って、仕事人として生きていたそうです。
風車は現在は灌漑設備としての役目をほぼ終えて観光用になっているようですが、それでも風車の中には風車管理人としての資格に受かった住人が格安で家族で住んでいたりするようです。
川の水面に風車が映し出されて幻想的です。
キンデルダイク、本当に風車が並んでるだけの川辺ですが、風車の歴史などを学びながら考察するとなかなか面白いかもしれません。
実はオランダにはキンデルダイクまで行かなくても風車が至る所に結構あるので、わざわざここにこないと見れない!と思っていた人にはちょっと拍子抜けしてしまうようです(しかもキンデルダイクは本当に風車が並んでいるだけなので。。)。キンデルダイクは結構辺鄙な場所でもあるので、もし旅行日程が限られている中で敢えてどうしても入れなければならない場所とは思いませんが、余裕があれば、超モダンな街ロッテルダムの観光とセットで、ボートトリップで訪れることをお勧めします。