ビーチリゾートとヨーロッパの旅行記

2013年から2015年にかけてビーチリゾートとヨーロッパを旅行しまくった海好き女の旅行記です。帰国後は主に日本の美ビーチを巡っています。

ドイツ・フュッセン:ノイシュヴァンシュタイン城でおとぎの世界へ

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ドイツ旅行もいよいよ佳境。

ハイデルベルクからのストップオーバーで立ち寄ったアウクスブルクを後にして、いよいよ、ドイツで最も有名なお城かもしれないノイシュヴァンシュタイン城のあるフュッセンに向かいます。

 

フュッセンに近づいてくると、列車の車窓には心洗われる牧歌的な風景が広がり始めます。

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山の麓に大きな湖があり、その周りに山岳リゾート的な集落が広がっています。この辺りはただの田舎ではなく良さそうなリゾート地のようです。

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フュッセン駅到着。周りには山が広がり空気が綺麗。生き返ります。

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小さいけれどきちんと感のある可愛らしい駅です。

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駅の周りのフュッセンの町並みも可愛らしいです。

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もっとも、フュッセンにはその近郊の村、ホーエンシュヴァンガウにあるノイシュヴァンシュタイン城を見に来ただけのつもりだったので、残念ながらフュッセンでの観光時間は設けていないため素通り。フュッセン自体がこんなに素敵な街なら、フュッセンに泊まっても良かったかもしれません。

 

しかし、お城の予約時間もあるので(お城は事前時間予約制です)、駅前のバス停から、予定通りノイシュヴァンシュタイン城の麓の村、ホーエンシュヴァンガウにやってきました。山の上でノイシュヴァンシュタイン城が建っているのが見えます。

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この村で我々が泊まったのは、バス停とお城のチケットセンターにほど近い、まさにノイシュヴァンシュタイン城に行くためにあるようなホテル、ホテルミュラーです。

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一応高給ホテルランクということだったので期待していたのですが、当たったお部屋が悪かったのか、狭い屋根裏のようなお部屋でがっかりでした。

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共用スペースなどはクラシカルな雰囲気で悪くないのですが。

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まあしかしこのホテルの売りは、村を代表する2つのお城への抜群のアクセスです。ノイシュヴァンシュタイン城と並ぶもう一つの有名なお城、ホーエンシュヴァンガウ城についてはホテルからその全貌を至近で仰ぎ見ることができます。こちらのお城は時間がなくて行けなかったので、少し雰囲気をかいま見ることができただけでもラッキーです。

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さらにノイシュヴァンシュタイン城については、ホテルの目の前からお城の近くまで登ってくれる馬車が出ています(馬車の予約はホテルでできるわけではなく、並ばなければなりませんが)。

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事前予約しておいたお城のチケットをチケットセンターで回収し、馬車にのってノイシュヴァンシュタイン城まで向かいます。私たちを乗っけてくれるのはこのお馬さん達と御者のおじさん。

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お馬さんのお尻の真ん前の位置を確保していざ出発です。

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山の中をゆーっくりと、途中で下りの馬車とすれ違いながらお城に向けて登って行きます。

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そしてお城近くの馬車の停留所に到着。ペンションやレストランがある広場になっています。

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ここから先は徒歩でお城に向かう必要があります。さよなら御者のおじさんとお馬さんたち。

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そして徒歩300メートル程度で、ノイシュヴァンシュタイン城前に到着しました。

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お城の門の前にはショップと展望エリアがあり、予約時間が来るまでこの辺りで待ちます。ちなみにここのお土産屋さん併設の売店で売っていた「ホットミルヒ」(ホットミルク)がとっても美味でした。ノイシュヴァシュタイン城の絵柄のマグカップに注いでくれて、代金の他マグカップ代を預けて外で飲み、飲み終わったらマグカップと交換でお金を返してくれる仕組みでした。山の中で温かいマグカップで飲むホットミルクは格別でした。

 

展望エリアから見渡す山の麓の湖の街の風景は絶景です。この風景を見渡せる場所に夢の別荘を建てたいというコンセプトで、バイエルン国王ルートヴィヒ2世ノイシュヴァンシュタイン城を建設したのだそうです。

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そのためにノイシュヴァンシュタイン城は、とても標高の高い山の中(崖の上)に建っています。

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山に囲まれたノイシュヴァンシュタイン城のワンショット。しかし想像していたシンデレラ城的なショットとはちょっと違います。建物の赤い部分が何だか猿の顔みたい。。

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このお城、ルートヴィヒ2世のあまりの散財が問題となって実は完成途中で工事が打ち切られた状態らしいですから、本当はこんな猿のような姿ではなくもっと華やかな色にされる予定だったのかもしれません。

 

しかしお城近くから仰ぎ見る壁面はシンデレラ城っぽいです。

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でもこのお城、大きすぎて全体像がとれないので、どうやら有名な「あのショット」を撮るためには、お城見学とは別にマリエン橋というところまで行って見なければならないようです。お城見学後に日が暮れる前に急いで行かなければ。

 

しかしまずはお城見学です。お猿のお顔色の門をくぐります。

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門をくぐるとお城の内側の姿が現れます。

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猿の顔色の門の内側は猿の顔とは微妙に系統の違う肌色です。やはりこのお城完成途中なんですね、配色が変。。

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お城の中は撮影禁止でしたが、おとぎの国のお城に迷い込んだかのようなメルヘンチックなムード満点なお部屋の連続で、中にはおかしいくらい豪華絢爛な広間などがあり、そこでルートヴィヒ2世仲の良かったワーグナーとオペラの構想を練ったりしていたようです。

そしてお城の窓の至る所からこんな素晴らしい風景が見渡せるようにできていました。

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ルートヴィヒ2世の父、マクシミリアン2世が再建したというホーエンシュヴァンガウ城の姿も見下ろすことができます。

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これが、実物ではなかなか見渡すことができないお城の全体像の模型。

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ルートヴィヒ2世は繊細な人物で、王様なのにもかかわらず政治を嫌い、この快適なノイシュヴァンシュタイン城で自分の好きな人たちだけに囲まれた夢のような暮らしをしたかったようです。確かにこのお城は、通常のお城見学で感じる堅苦しさは感じられず、むしろ見晴らしが良くてちょっと変わった豪華リゾートホテルみたいな感じで、もし住んだら俗世を忘れておとぎの国に引きこもれそうな空間でした。ルートヴィヒ2世が政治とは関係のない私的お城としてそのように設計したからだと思いますが、しかし国政をおろそかにしながらそんな私的願望に国費を使うことは許されなかったようで、工事は未完成に終わったようです。

しかしそんな王様の私欲で作られた通常ならあり得ないお城が、逆に現在では評判を呼び観光客が押し寄せてこの街を潤しているのですから、数世紀を経て王様が自分の国に資金を返還しているとも言えますね。。

 

見応えのあるノイシュヴァンシュタイン城見学でした。

そして、日が暮れる前に、ぜひとも「あのショット」を撮りたいということで、急いでお城から歩いて数十分の所にあるマリエン橋へ向かいました。

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撮りたかったのはこのショットです。ちょっと日が落ちかけて残念ですが、これぞシンデレラ城(眠れる森の美女?)。

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ちなみにこのビューポイントのマリエン橋、もの凄く高い崖の上に架かるめちゃくちゃ怖い橋ですから、高所恐怖症の人はご注意です。私は怖すぎて足が震えて写真を1〜2枚撮ったら俊速で帰ってくるのが限界でした。

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お城の絶景ショットも撮って満足し、帰りはマリエン橋近くのバス停から出ていたバスで麓まで戻り、ホテルのレストランでゆったりディナーを楽しみました。

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私の胃も少し回復してきたので、今日はズッペンだけでなく野菜のメイン料理もいただきました。味はまあまあ。

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ということで、ノイシュヴァンシュタイン城は、ルートヴィヒ2世のエピソードとともに見学すると色々と感慨深くて面白いですし、またフュッセンの街付近はとてもくつろげる山岳リゾート地帯ですから、少し日を取って訪れてみる価値があるエリアだと思います。

 

さて次は、ドイツ旅行最後の訪問先である、大都市ミュンヘンに向かいます。