ビーチリゾートとヨーロッパの旅行記

2013年から2015年にかけてビーチリゾートとヨーロッパを旅行しまくった海好き女の旅行記です。帰国後は主に日本の美ビーチを巡っています。

ベルギー・ブリュッセル:グラン・プラスとEU本部、国際都市ブリュッセル

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何度か通過はしたものの本格的に訪れたことはなかったベルギーの首都、ブリュッセル。「ブルージュと違ってブリュッセルはごちゃごちゃした都市でぱっとしない」という話をちらほら聞いておりこのまま行かないままかと思っていたところ、南米の友人が仕事ではるばるブリュッセルにやってくるというお知らせが届きました。南米の友人と会うのにオランダとベルギーなんて距離はないも同然、ということで、友人に会いにブリュッセルへ行くことになり、ついでに観光してきました。

 

オランダから電車を乗継いで、ブリュッセル中央駅へ到着。

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駅名にBRUXELLES CENTRALとBRUSSEL CENTRAALという2つの綴りが併記されていますが、これは前者がフランス語、後者がフラマン語オランダ語)だそうです。ベルギーは他言語国家で、特にフランス語圏とフラマン語圏の対立は繊細な問題なので、公共の表示やアナウンスは必ず2言語をどちらも併用し、場合によっては読み上げ順も毎日交代制で変えて不平等を生じさせないようにするという徹底した配慮がされているそうです。大変ですね。。

 

駅を出てまず目に入るのは正面に建つヒルトンホテル。ここを利用したらさぞ便利でしょう。

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駅の東側はとても広々とて整備された近代的な空間が広がります。「ごちゃごちゃしてぱっとしない」と聞いていたイメージと違います。

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ベルギーらしいギルド館のような建物も大通りに連なるかと思えば

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モダンに整備された文教地区も立派です。

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特にこの王立図書館前のお庭。

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カラフルな花で埋め尽くされた美しい空間でした。

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さて、まず向かったのは王立美術館があるロワイヤル広場です。広場正面には聖ヤコブ教会。

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まず最初に、予約していた王立美術館内にあるマグリット美術館に入館。

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ベルギーの王立美術館の仕組みはややこしいのですが、王立美術館には古典美術部門、近代美術部門、その時期の特別展示、及び王立美術館から独立したマグリット美術館の3〜4つ(展示が近代美術部門または古典美術部門に含まれている場合は3つ)があり、館内に入るにはそれぞれ別途チケットを買うか、全部門の共通チケットを買う必要があります。これらの部門のうち、マグリット美術館と、ものによっては特別展示は売り切れごめんの人気で、そのため共通チケット売り場(美術館内のチケット売り場は全部門共通)には長蛇の列ができます。これを避けるためには、事前予約チケットをネットで購入していく必要があるのですが、事前予約チケットには全部門共通チケットというのがないので、例えば人気で時間指定制のマグリット美術館のチケットだけを入手すると、マグリット美術館には専用の入り口から入ることができるのですが、その他の部門のチケットを買うためには結局王立美術館共通のチケット売り場に並ばなければならないのです。

部門のチケットを事前購入してしまえば高いですが一番楽に進めると思います。そうでなくても、時間指定制のマグリット美術館は、確実に入りたいのであればそれだけでもチケットを事前購入しておいた方がいいと思います。なお、事前購入チケットは印刷した方がベターですがしていなくてもメール等を見せればどうにか入れてもらってチケットを印刷してもらえます。

 

さて、チケットの仕組みに頭がこんがらがりながらも事前予約しておいたおかげで、指定時間にすんなりと入れたマグリット美術館。

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実はマグリットについてあまり詳しくなかったのですが、広告などで商業的な絵を描いていた人なんですね。青とグレーの色使いが面白かったですが、同時に開催されていたシャガール展の方に行けば良かったかな。。と少し後悔。

 

結局チケット売り場に並んで王立美術館の古典美術部門も見学しました。

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ブリューゲルなどのフランドル絵画の他、宗教画も豊富でした。こちらは綺麗な低地の都市の絵。昔のブリュッセルでしょうか?(←説明を見ずに適当に撮っている)

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館内の造りがパリのオルセー美術館に似ているベルギー王立美術館でした。

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マグリット美術館がやたらと人気でそれにだけ寄ってベルギーを去る人もいるようですが、美術館に来るならこちらの古典美術部門は必見ではないかと思われる立派なものでした。

 

さて、美術館鑑賞を終えたら、グラン・プラス側の街の中心に向かいます。

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ベルギーの老舗チョコ屋さん、ノイハウスNeuhaus。オランダで知り合ったブリュッセル出身の友人も、帰省した後のお土産にはここのチョコを買ってきてくれますから、ベルギー人にとってもベルギーを代表するチョコ屋さんのようです。甘くて昔ながらのチョコと言う感じですが、その友人曰くそれが伝統的で良いのだそうです。

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ショッピングアーケード、ギャルリー・サン・チュベールGalarie St. Hubert。

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壮観なガッレリアです。

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アーケード内にはお馴染みのピエール・マルコリーニも。日本で買うよりだいぶ割安だったのでついつい購入しました。伝統の甘いチョコも良いですが、こういう新興のビターなブランドチョコにはやっぱり心躍らされてしまいます。

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アーケードを途中で曲がるとレストランがひしめき合うイロ・サクレ地区の小道に出ます。

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この通りにあるシュ・レオンChez Leonというムール貝で有名なベルギー料理の老舗でランチをしました。今やベルギーだけでなくフランスなどでもチェーン店を持つ人気店だそうです。

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奮発してブイヤベースを注文。美味しかったです。。鍋一杯にもられたふんだんの新鮮な魚介と旨味の効いたスープをお皿に注いでチーズをたらしてパンを付けて。。思い出しても舌がとろけます。ボリューミーなので二人で1つでもいいかもしれません。

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さて、続いては、いよいよブリュッセルの目玉、街の中心の大広場、グラン・プラスへ。おお、これは。。

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もの凄く美しい建物たちが、もの凄く広い広場を囲んでいます。

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まず目を引くのは大きなゴシック様式の市庁舎。

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深い灰色と繊細な装飾が重厚感を出す「王の家」。

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金色の装飾が華やかなブラバン公爵の家。

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ここの地下に入っているケルデルク't Kelderkeというレストランのベルギー料理、とっても美味しかったです。お隣になった旅行中の日本人ともお友達になれました。

 

改装工事中の建物にもきちんと広場にふさわしい建物の絵が貼られています。

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ユーゴーグラン・プラスを「世界で最も美しい広場」と称したそうですが、確かにヨーロッパの広場を色々と見てきましたがこんなに美しい広場は見たことがありません。

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ちなみに、旅の目的だった南米の友達とは、グラン・プラス沿いのル・ロワ・デスバーニュ Le Roy d'Espagneというカフェで待ち合わせていたのですが、待ち合わせ時間が来ても待てど暮らせど来ないこと3時間。。「私たちの時間感覚は日本人とは違うから勘弁してね♡」とは予め言われていましたが、それにしても遅い。。

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どうやら仕事の都合がつかずなかなか来れなかったようで、ようやく会えたのも夜のほんの一瞬でした。でもおかげさまでブリュッセルに来る気になれてこの素晴らしいグラン・プラスを長いこと眺めていられたので、良かったです。

 

ちなみに、グラン・プラスから少し入った道にダンドワDandoyというワッフルの有名店がありますが、とても美味しかったです。テイクインは(主に日本人で)混んでいるので、テイクアウトして食べることをお勧めします。カフェもテイクアウトできます。

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このダンドワを更に進むと、ブリュッセル名物小便小僧がひっそりと建っていました。

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ちなみに、イロ・サクレ地区に「小便少女」という像もあり、こちらは我も我もと人ごみの大人気でしたが、写真をアップしたら逮捕されてしまいそうな代物でした。。

 

グラン・プラスは夜もライトアップされて綺麗です。

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ブリュッセルは行かなくていいかな。。なんて思っていたのはとんでもない、この広場だけでも見に来る価値がありました。

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ちなみに今回利用したホテルは、ブリュッセル中央駅から地下鉄で5駅先のMontgomeryという駅にあるホテルだったのですが、地下鉄を利用してその綺麗さにびっくり。

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しかも駅のホームに下手な落書きのような絵が描かれてあったりして面白いんです。

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利用したのは、ホテルユーロスターモンゴメリーという5つ星ホテル。

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街の中心から遠くてもいいから安くて間違いのないところを、とのコンセプトで選んだホテルでしたが、その通り間違いがないという感じでした。5つ星ホテルは、もの凄く良くなくても間違いがない、という点で安心です。

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次の日は、地下鉄シューマンSchuman駅付近にあるEU本部を観光して帰りました。EU本部付近は、グラン・プラスとはうって変わってすっきりとしたモダンなビル街でした。

EU委員会。

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EU理事会。

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EU議会。

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EU議会の周りにはレオポルド公園という大きな池を擁する気持ちのいい公園があって、お散歩にもいい環境でした。

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ということで、ブリュッセル、「ごちゃごちゃしてぱっとしない」という前評判とは印象が大きく異なる、美しく快適な国際都市でした。ベルギーでもう一つ行ったことのある人気都市ブルージュと比べても、確かにあちらは全体としてひたすら美しい中世都市ではありますが、ブリュッセルにはピンポイントで比類なく美しいグラン・プラスがありますし、王立美術館を始め各種博物館も豊富だしEU本部のような国際機関も擁する大都市すから、ちょっとスケールが違うと思いました。なのでもしベルギーでどれか一つだけ都市に行くとしたら、やっぱりブリュッセルが良いんじゃないかなあと思います。