フランス・コートダジュール④:ハイソな国?モナコ公国
コートダジュールを見渡すエズの村でしっぽりした後は、エズを経由するモナコ行きのバスに乗り、コートダジュール沿いにある小さな独立国、モナコ公国に向かいます。モナコと言えばF1レースとカジノで有名なお金持ちの集まる国。どんな特別な雰囲気が味わえるのか楽しみです。
エズから15分程度で着くはずが、観光シーズンのせいか渋滞によりだいぶ時間がかかり、ようやくモナコ駅までやってきました。
モンテカルロのバス停で降り、緑の生い茂る公園を抜けて早速名物のカジノに向かいます。しかしこの公園の植物、何だか人工的でエズの自然との落差を感じます。
カジノ前の広場に出ました。華やかですが何だか不思議な感じです。
そしてこれがカジノ・ド・モンテカルロ。入り口前にすごい数の観光客がたむろしています。
カジノの隣には、有名ホテルのオテル・ド・パリ。
オテルドパリを抜けると、モナコ港が見えてきました。
港の向こう側には、大公宮殿などがあるモナコ・ヴィル地区が見えます。
モナコはとても高低差の激しい街(国)で、港を山間の街のビル群が囲むようにそびえたっています。
なので、モナコ港の入り口付近から街側を眺めると崖のようになっていて、すごい迫力です。
しかし、モナコの街歩き、観光客は多すぎるし、灼熱だし、正直言って不快指数が高いです。街も、何だかとても人工的で、ビルのようなマンションが多く、ヨーロッパの街を散策している楽しさが全然ないのです。
ということで、本来なら歩いてまわれるような距離ですが、バスに乗って一気に大公宮殿近くまで向かいます。
するとちょっとヨーロッパらしい旧市街地のようなところにやってきます。少しほっとします。パレスはあちら。
宮殿が現れました。何だか質素です。衛兵交代中のようで入り口に人が群がっています。
衛兵交代シーン。これも簡素です。
宮殿前の広場は広々としています。
そして広場の展望台から見渡すモナコ港は絶景です。こうして見るとやはり華やかな国ですね。
山と海に囲まれた人工的な国です。
日が暮れてきて少し涼しくなってきたので、大公宮殿を降りた辺りから広がるフォンヴィエイユ地区という新興住宅地のような地区も散策してみることにします。
グーの彫刻。モダンに整備された公園や街並が広がります。
モナコ公妃であったグレースケリーを偲んで作られたというバラ園。絶世の美女は一国の妃になれるのだからすごいですよねえ。
バラ園の近くにヘリポートがあり、映画に出てくるようなスーツを着た紳士とゴージャスなワンピースの女性がヘリで到着して、そのままガードマンにエスコートされて黒塗りの車に乗ってモナコ入りしていました。そしてその光景に群がる我ら野次馬。すごい世界を見ました。
この辺りにはこのようなマンションが多く建っており、それらの住民と思われる人々がジョギングしたり犬の散歩をしたりしている姿が散見されました。いや、そんな光景はどこの国の街にもありますが、モナコのこんなところに住む人々はどんな人々なのだろうと、興味津々で観察してしまいました。
夜になってしまったので、せっかくなので再びモンテカルロのカジノに行って、カジノの前のオープンカフェでカジノに出入りする人を観察しながらお茶をしました。
実は我々もカジノへの侵入を試みたのですが(数千円の入場料で入れます)、パスポートを持っていないと入れないと言われ、パスポートをホテルに置いてきてしまっていたので断念しました。カジノに入るなんてそもそもジーパンじゃ駄目だろうと思っていましたが、服装については案外カジュアルな人が多かったです。というかカジノに出入りするのはほとんど観光客のようでした。
もちろんたまーにこんな派手なワンピースをきたヒルトン姉妹のような?人々もいますが、どちらかというと少数派です。しかも「にわか」な感じではなくびしっとセレブ感を出せている人はそんなにいませんでした。
ということで、モナコのカジノもこんなもんか、と思いつつ(←何様)、モナコ公国を後にニースに戻ることにします。モナコの鉄道駅は地下になっています。
お金持ちの国、ハイソな国、のイメージがあるモナコでしたが、少なくとも見た目の印象ではちょっと期待はずれでした。街並はどちらかというと新興の湾岸地区、という感じで、ドバイや、日本で言うと豊洲のような感じです(というと豊洲に失礼ですが、ヨーロッパのキラキラした国というイメージとは違う、という意味です)。名物のカジノも閑散としており、上記のとおり客層もほぼ自分と同じような観光客が多かったような気がします。そう、何よりモナコ、観光客が多すぎて、もう情緒もへったくれもないのです。一刻も早くこの人ごみから逃げ出したい!という気持ちだけが芽生えてしまうのです。時期が悪かったのかもしれませんが。
モナコはリーマンショック以後かなり打撃を受けたと聞きますから、全盛期と比べその輝きを失っているのかもしれませんが、まあ、コートダジュールでモナコを巡るとしたら、ちょっと一瞥して雰囲気を確認する程度でよいのではないかなあと思いました。カンヌの方が高級感あります。
さて、次回、コートダジュールで過ごす最後の一日は、拠点であるニース観光に精を出します。